5Gが利用できるeSIM対応スマートフォン端末まとめ - 2020年版
2020年時点でのeSIM対応の5G端末について情報をまとめてみました。
2020年に西ヨーロッパで販売されたスマートフォンのおよそ3分の1がeSIM対応端末、前年比65%アップという調査結果もあるほど、昨今のeSIM搭載スマホの普及は顕著です。
それと同時の2019年あたりから目にしたり耳にする機会が多くなったのが「5G」で、2020年は個人的に5Gスマホ元年とも思っています。
一般的に5Gは(必ずではないにせよ)より高速な通信や低遅延を意味し、向こう数年で加速するであろう5Gの普及を考えると、これからスマートフォンを買い換える時にこの「eSIM」と「5G」を気にする人も多くなるのではないでしょうか。
もちろん、両方とも必須というほどの機能ではなく、現時点ではあくまで good-to-have の領域であることは理解しつつも、これらを意識する人は確実に増えるように思います。
ただし、一点抑えておきたい重要な点が、5Gの種類です。5Gには4G LTEを拡張したレベルの Sub6 というもの(FR1)と、通称ミリ波と呼ばれるもの(FR2)の2種類があり、超高速 & 低遅延と言われているのはミリ波の方なのですが、これが日本ではまだほとんど利用できない段階です。
尚、日本における5Gの周波数については記事最後に簡単にまとめて載せています。
たぶんミリ波対応のスマホが出てきて日本でも使えるようになるのは2021年後半以降になる模様。
ということでミリ波は使えないですが、以下が2020年11月時点での5G & eSIM対応スマートフォンになります。
iPhone 12 シリーズ
2020年10月にAppleが発表した iPhone 12 / iPhone 12 mini / iPhone 12 Pro / iPhone 12 Pro Max はすべてeSIM対応且つ5G対応です。
5Gの利用については、5Gに対応しているキャリアの提供する5G通信可能なプランを契約する必要があります。
尚、非常に残念ながらミリ波対応のiPhone 12は米国版のみとなっており、日本版のiPhone 12シリーズで利用できる5GはSub6のみです。
また、まだまだ日本において5Gが利用できるエリア自体かなり限られている状況なので、5G対応だからという理由でiPhone 12シリーズを買う人はほとんどいないかもしれません。
ちなみにソフトウェアアップデートであとから対応できるようになるものとならないものがありますが、デュアルSIMでの5G利用などは今後のソフトウェアアップデートで可能になると言われている一方、ミリ波対応はそもそもの周波数対応の話になるのでソフトウェアアップデートであとからどうこうできる問題ではない(はず)です。
Appleが今後リリースするiPhoneはすべてeSIM&5G対応になるはずなので、iPhone 12シリーズ以降全てeSIM & 5G対応という理解でOKかと思います。
Pixel 4a (5G) & Pixel 5
Googleが2020年8月に発表したPixel 4aの5G対応版であるPixel 4a (5G)とPixel 5は、ともに2020年9月末に発表されました。
iPhoneよりも半月ほど早いリリースで、日本での5G対応スマートフォン普及の皮切りと言えるかもしれません。
両端末とも、nano SIM + eSIMのデュアルSIMになります。(iPhone 12シリーズと同じ。)
Pixel 4a (5G)については価格も6万円ちょっとと、iPhone 12シリーズと比較するととてもリーズナブルで、手の届きやすい5Gスマホと言えます。
Pixel 5についてはよりハイエンド向けとなっていますが、価格も1万5千円ほどの違いだけなので、かなり悩む選択になるかもしれません。
尚、日本版Pixel 4a (5G) / Pixel 5はともにSub6のみ対応、ミリ波には残念ながら対応していません。iPhone 12シリーズと同じですね。どうしてもミリ波対応のPixelが欲しい方は、米国向けモデルのPixel 5が確実です。
Rakuten BIG
楽天モバイルが2020年10月にリリースした、初の5Gスマホです。
Rakuten BIG はeSIM専用端末ということで、従来の物理SIMは使用できません。
そもそも楽天モバイルの5Gエリアが非常に限定的であるという事実はあるものの、Rakuten BIGのスペック的にはSub-6、ミリ波両方に対応しているようです。
一括で6万円台という価格帯も含め、かなり異色で面白い端末と言えます。
HUAWEI P40 Pro 5G
アメリカとの問題でいろいろ話題のファーウェイが2020年6月に日本国内向けに発表したのがこちらの P40 Pro 5G です。
デュアルSIMモデルで、eSIMに加え nano SIM を2枚入れることができるようです。
価格は12万円ほどと、しっかりハイエンド。この金額だとiPhone 12 Proと同じくらいなので、正直なかなか選ぶ人は少なそう。
Galaxy S20 5Gシリーズ(の海外版)
こちらは日本では docomo と au から2020年春モデルとしてリリースされた、サムスンの5Gスマホですが、日本版だとeSIMが使えないようなので海外版限定になります。
Galaxy Z Fold2 5G & Galaxy Z Flip 5G(の海外版)
ともにサムスンの折りたたみ式スマホです。今のところ折りたたみ式スマホはサムスン一択という感じですね。
両端末とも日本では au の独占販売で11月上旬リリース予定のようです。
海外版はeSIM搭載が確認されていますが、日本版はauなので望みは薄いように感じます。
Galaxy Note20 & Galaxy Note20 Ultra 5G(の海外版)
こちらも他のサムスン機種同様、海外版のみeSIMが利用できます。
日本では Note20 Ultra 5G が au から発売されているようです。
motorola razr 5G
こちらは縦に開閉する折りたたみ式スマホの motorola razr の5Gモデルです。
nano SIM + eSIMのようですが、現在発売はまだの段階で、日本での展開も予定しているそうですが詳細は未定。
日本における5G周波数帯
Sub-6
- 3.7GHz帯(n77)- docomo, au, SoftBank, 楽天モバイル
- 4.5GHz帯(n79)- docomo
ミリ波
- 28GHz帯(n257)- docomo, au, SoftBank, 楽天モバイル