KORE、eSIMソリューション等を提供するASPIDER-NGIを買収

KORE社が今回、バックボーンやeSIMソリューションを提供するオランダの企業ASPIDER-NGI社を買収したと発表しました。

KORE、eSIMソリューション等を提供するASPIDER-NGIを買収

 KORE(正式名称 Kore Wireless)は米国ジョージア州に本社を置く、M2MおよびIoTソリューション等を提供する企業です。主に物流やヘルスケア、建設などの分野のクライアントを持っているようで、特にフリートマネジメント(fleet management)を主力事業としています。フリートマネジメントは時に多義に渡りますが、WikipediaによるとKORE社が提供しているサービスとしては、物流でのドライバーや貨物の国際的なトラッキングです。

korewireless.com

KORE社のサイトでは様々なIoT関連のサービスが紹介されており、クライアントのニーズを聞き出し、適したIoTソリューションを提供する、アドバイザー的役割も含めた包括的なソリューションプロバイダーという印象です。

そんなKORE社が今回、バックボーン技術 やeSIMソリューションを提供するオランダの企業ASPIDER-NGI社を買収したと発表しました。ASPIDER-NGI社は過去何回かの買収や合併の度に少しずつ社名も変化したようですが、主にヨーロッパをベースにMVNE関連事業を行っている会社です。

同社はMVNO以外にも、他のMVNEや企業、製造メーカーにもサービスを提供しており、近年は独自のeSIMソリューション(eSIM Connectivity Hub)を開発しています。今回の買収ではこのeSIMソリューションも重要だったようで、これによりKORE社のパートナーがリモートプロビジョニング可能なeSIMを、サブスクリプションシステムも含めて利用でき、世界中のキャリアネットワークに手軽に接続できるようになります。尚、ASPIDER-NGI社のeSIMもGSMA規格です。

すでに両社は以前からビジネスパートナーとして事業を行っていたようで、今回の買収も以前からの関係がカルチャーフィットや将来のビジョンの共有などで有利に働いたと考えられます。

M2M、IoT分野でのeSIMの利便性は高く、サイズ的にモジュールを小さくできるだけでなく、耐久性や安全性の優れたソリューションを提供できるようにもなります。すでに建設機械や物流ではeSIMの利用もだんだんと加速しており、KORE社も今回の買収によって手に入れたeSIM技術によって差別化を加速できるようになりますし、幅広いIoTソリューションをクライアントに提案、提供できるようになります。