新しいiPhone 11に機種変更したが、やはりeSIMは移行されず

eSIMが複数入ったiPhone XSからiPhone 11 Proにデータ転送を行ってみました。

新しいiPhone 11に機種変更したが、やはりeSIMは移行されず

待ちに待ったiPhone 11 Proが届いたので、これまで使っていたiPhone XSからデータを移行をしたのですが、10以上もあったeSIMについては当初の予想通り「あーやっぱりね」という結果となりました。

以前からずっとiPhoneはAppleから直接SIMフリーのものを購入しており、以前使っていたiPhone XSも、今回のiPhone 11 Proも両方純正SIMフリーのiPhoneです。

自分自身でiPhoneからiPhoneへ機種変更する場合、データを引き継ぐ方法としてはiOS 11以降で利用できるクイックスタートという機能を使うか、バックアップから復元するか、大きく分けてこの2通りかと思います。(バックアップから復元する方法としてはiCloudを使う方法と、iTunesを使う方法があります。)

今回は非常に簡単で以前から使っている方法でもあるクイックスタートを用いたデータ転送を行いました。これを使えば別端末やOSのバックアップが必要ありません。

バックアップから復元する方法では若干挙動が異なるかもしれませんが、個人的な予想として、結論的にはあまり変わらないと思います。(バックアップからの方法についても何か情報が入ればまた追記したいと思います。)

今まで使っていたiPhone XSにインストールされていたeSIMはこの通りです。

iPhone XSにダウンロードされていたeSIMたち

プリペイドタイプのものは 3(Three HK)、Ubigi、MTX Connect、GigSky、Flexiroam、AIS(eSIM版SIM2Fly)、Truphone、Stork Mobile、au(海外データeSIM)とM1(シンガポールの現地eSIM)の計10つ。

そしてそれにポストペイドのIIJのeSIMも入っていました。

ちなみに主回線となっている日本の物理SIM(某格安SIM)はこの時点ではすでにiPhone XSから抜いていたのでSIMなしと表示されています。

そしてiPhone XS(iOS 12.4)からiPhone 11 Pro(iOS 13)にクイックスタートを使ってデータを転送しました。

iPhone XSからデータを転送中

iPhone XSもiPhone 11 Proも両方容量は64GBタイプです。そしてiPhone XSのストレージはこの時だいたい40GBほどでしたが、高速なWiFi環境下で約15分前後ですべてのデータ転送が完了しました。

思っていたより早く、またほとんどすべてのデータや設定が引き継がれて、本当に楽チンでした。

で、気になるeSIM周りですが、iPhone 11 Proのモバイル通信設定画面はデータ転送完了後このようになりました。

データ転送完了後のiPhone 11 ProでのeSIM

表示されているeSIMはすべて「SIMなし」となっており、eSIMプロファイル自体はiPhone 11 Proに移行されていません。

そして少し面白いなと思ったのが、GigSkyとTruphoneがリストからなくなっていることです。この2つはQRコードをスキャンしてダウンロードするのではなく、モバイルアプリから直接ダウンロードできるタイプのeSIMなのですが、それが関係しているのかもしれません。ただ、auの海外データeSIMについてもGigSkyのシステムを使っており、モバイルアプリからダウンロードできるeSIMなのですが、これはちゃんと新しいiPhone上に表示されています。

いずれにせよ、eSIMはすべて新しいiPhone 11 Proの方には移行できませんでした。これについては正直機種変更する前からだいたいわかっていたことなので、私自身はそこまで驚いたことではないですが、この情報が参考になれば幸いです。

物理SIMカードであれば(サイズさえ合えば)差し替えるだけで使用する端末を比較的簡単に変えることができますが、eSIMについてはまだ技術仕様的な制約があるようです。まあプリペイドタイプであれば使用途中で急遽端末を変更する必要が出てきたとき以外は、その都度新しいものを購入すればいいのでそこまで問題にはならないかと思います。

2021/09/27 追記:

2021年9月の iOS 15 のリリースに伴い、iOS側では eSIM の転送(移行)がサポートされているようです。

以前の iPhone の SIM を新しい iPhone の eSIM に転送する
以前使っていた iPhone の eSIM または物理的な SIM を新しい iPhone に転送する方法をご紹介します。

この機能を利用するにはキャリア側の対応が必要となりますが、今後国内の通信キャリアを皮切りに、クイックアップデート時にeSIMの新しい端末への転送が可能になるかと思います。


補足 - eSIMの再発行

eSIMが移行できない場合でも、プロバイダーによってはeSIMを再発行してくれる場合があります。

IIJ

IIJについては9月30日までの期間限定で通常2,000円の再発行手数料が0円になるSIM交換・再発行(サイズ変更)キャンペーンを行っているので、これを利用することで新しいQRコードをもらうことができます。以前使っていたeSIMとは別のものにはなりますが、継続してサービスを使うことができます。

実際にIIJmioのeSIMの再発行を行った流れなどを以下の記事にまとめています。

IIJmioのeSIMの再発行をやってみた【iPhone機種変更時の備忘録】
iPhone XSから11 Proに乗り換えたのでIIJmioのeSIMの再発行を行いました。

Ubigi

Ubigiについてはカスタマーサポートに問い合わせると新しいQRコードを発行してくれます。eSIMプロファイル自体は新しいものをダウンロードするので以前のものとは変わりますが、データプランやアカウントなどはすべて引き継ぐことができます。もし購入したデータプランが残っている場合などは一度問い合わせてみてください。

楽天モバイル

海外旅行者向けのプリペイド型eSIMではなく主に国内利用者向けではありますが、楽天モバイルはモバイルアプリからeSIMの再発行を申請 -> インストールを簡単に行うことができます。以下に詳細をまとめています。

楽天モバイルのeSIM再発行手順 - 機種変更や不具合でもアプリから簡単申請
副回線(別SIM)使用中になぜか楽天モバイルのeSIMがiPhoneから突如消えてしまい、その際にeSIMの再発行 & 再インストールを行なったので、その方法をご紹介します。

尚、楽天モバイル以外でも国内のMNO(docomo, au, SoftBank)であればeSIMの再発行を行なってくれるはずですので、問い合わせてみましょう。