日本版 Google Pixel 3 / 3 XL はeSIM対応ではない?!

米国版でも日本版でもデザインはもちろん、スペックもほぼほぼ同じなのですが、対応周波数含めネットワークや無線周りで少し違いがみられます。

日本版 Google Pixel 3 / 3 XL はeSIM対応ではない?!

Googleの最新フラグシップスマートフォン

今年発売されたGoogleの最新スマートフォン、Pixel 3 / 3 XL は様々な機能を搭載しています。
ギュッと握るだけでGoogleアシスタントを起動できたり、非常に美しい写真が取れるカメラ機能は有名ですが、そのほかにもワイヤレス充電対応や賢い自動調整バッテリーなど、ハイスペックなスマートフォンとなっています。

ソフトウェアとハードウェアを両方設計することによって、Googleの得意とするソフトウェアがより一層引き立てられ、素晴らしいユーザー体験を提供する端末に仕上がっています。それなりの価格帯にはなりますが、Androidユーザーでデザイン的にも気に入れば買ってみる価値のあるスマートフォンではないでしょうか。

米国版と日本版の違い

米国版でも日本版でもデザインはもちろん、スペックもほぼほぼ同じなのですが、対応周波数含めネットワークや無線周りで少し違いがみられます。米国と日本の Google Pixel 公式ページのスペックを比較してみましょう。

技術仕様(Tech Specs)内のネットワークをみてみます。

まず米国版のネットワークスペックから。

確かに eSIM 対応が確認できます。

次に日本版のネットワーク技術仕様です。

CDMA、WCDMA、LTEなどの周波数に若干の違いがみられますが、eSIM のワードは見つかりません。

ということで、日本版Google Pixel 3 / 3 XLは共にeSIMに対応していないようです。OSで隠されているというのではなく、もともとeSIMチップが搭載されていない、という事かと思われます。

eSIM目当てで購入される場合は、米国版を選びましょう。
米国版のPixel 3 / 3 XLは日本のメリカリでも出品されていることがありますので、そちらもチェックしてみてください。

2018/12/26 追記: 米国版Pixel 3 / 3 XL は技適がないようです。従って、使用は日本以外の国に限定されます。。

(尚、Googleの最新の発表によると、ドイツでもDeutsche TelekomとVodafone経由でeSIM対応のPixel 3 / 3 XLが購入できるようになるようです。)

周波数の違いに関しては、日本で使用する場合に必須となる帯域(Band 1等)は米国版でも基本的にサポートされているようですので、通信に関しては問題ないようです。米国版はBand 21がサポートされていないようですが、こちらは日本の地方向けで、且つBand 1の補助的な役割なので、実際の利用に関して支障なさそうです。

逆に日本版にあって米国版にない機能がFeliCaとおサイフケータイになります。ですので、eSIMよりこれらの機能が必要という方は、日本版を選択してください。

Pixel 3のeSIMはProject Fiのみならず

Google Pixel 3でのeSIMは Project Fi 対応キャリアだけではなく、一般的なQRコードでのキャリア追加もサポートしているようなので、QRコードを発行できる通信事業者であれば問題なく使用可能です。


今後はPixel以外のAndroid端末やローエンド端末のeSIM対応に期待

世界的にみるとiPhoneに続き、GoogleのPixel 3という最新のフラグシップ端末もeSIMに対応しているということで、Android好きや長年のAndroidユーザーでも便利なeSIMを利用できるハイスペック端末の選択肢ができたことになります。
来年2019年はさらに多くのeSIM対応スマートフォンが市場に投入されるはずで、どんどん選択肢は広がっていきそうです。現状はややハイエンドの端末のみなので、もっとミドルエンドやそれ以下の価格帯のものが出てくると、eSIMは一気に普及が進みそうです。

補足:Pixel 3のeSIM機能に関しては、日本ではキャリアからのリクエストによって対応されなかったという噂もあります。日本のキャリアはあまりeSIM対応に乗り気ではないのかも知れませんね。