失敗しない旅行eSIMとデータプランの選び方【チェックリスト】

豊富にある海外旅行用eSIMの中から最適なサービスやプランを選ぶ際に考慮すべきポイントや、チェックしておきたい項目まとめ。

失敗しない旅行eSIMとデータプランの選び方【チェックリスト】

海外旅行や海外出張時のインターネット利用にはプリペイドタイプのeSIM(通称旅行eSIM、またはトラベルeSIM)がとても便利です。

SIMを差し替える必要がないので紛失の心配不要、いつでもネットさえあれば購入 & すぐに利用開始できる、2つ以上を同時に使い分けることができる、などメリットが多く、利用者が増えているトラベルeSIMですが、迷うほどいろんな選択肢があるのも事実です。

今回は海外旅行時にeSIMを使うときに考慮すべきことや、サービスやデータプランを選ぶ時におさえておきたいポイントなどをまとめました。

尚、旅行eSIM検索・比較サイトeSIMDBでは国や地域ごとにプリペイドeSIMを検索して比較できます。ぜひ海外渡航時のeSIM探しに利用してみてください👇

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前提条件を確認

まずは自分のニーズの理解からです。

ここでは購入前に考えるべきポイントをいくつか挙げていますが、白黒はっきりできる場合もあれば、「できれば〇〇の方がいいけど、その条件でいいのがなければ〇〇でもOK」というような優先順位や妥協という形で頭の中でイメージを持っておく、というのでもいいと思います。

尚、ここではあえて「予算」という条件(ポイント)を挙げていません。ニーズの把握ができたあと、実際に候補を比較検討していく段階で価格を照らし合わせる、というアプローチを想定しています。

1️⃣ 旅行中に必要なデータ容量をある程度把握する

何GBくらいあれば足りそうか、まずはここがスタートになります。

基本的には日本で日常的にどれくらいデータを使っているかをある程度把握しておいた方がいいですが、それと併せて、

  1. 渡航先での滞在中、WiFiはどれくらい使えそうか
  2. インターネットの利用用途(何に使うのか)

はイメージを持っておいた方がいいでしょう。

もっぱらホテルステイが大半で、ホテルには安心して使えそうなWiFiがある、というバカンス的な旅行の場合だと、WiFiの圏外でeSIMを使ってインターネットを使うことは少ない = そこまでGBは必要ない、という可能性は大いにあります。

また、日本だとYouTubeなど動画をけっこう見るという人でも、海外旅行中はそんな時間なさそう、ということであれば、必要となるデータ量は通常より少なくなります。

逆に例えば出張のビジネスマンで、渡航先でも仕事で容量の大きいファイルを扱う、そしてWiFiが使えないケースも多々ありそう、といった場合ではある程度のGBが必要になるかもしれません。

「どれくらいのデータ容量が必要か」はたぶん一番重要なファクターではあるものの、同時になかなか予想が難しい部分でもありますが、上に書いたポイントを参考に検討してみてください。

2️⃣ データ通信だけでいいか、現地の電話番号が必要か

ここは比較的白黒つけやすいポイントかと思いますが、現地の電話番号が必要かどうかで選択肢が大きく変わってきます。

最近はもっぱらLINEやFacebookメッセンジャーなどのVoIPアプリを利用してインターネット経由で通話ができるので、それで事足りる、ということであれば「データ専用」eSIMでOKなので選択肢は豊富にあります。

逆に現地の電話番号が必要というケースだと、eSIMの場合は現状かなり選択肢が狭まる印象です。(増えてきてはいますが。)

ちなみに日本で契約している回線でも海外でSMSの受信は無料でできることが多いです。

3️⃣ 日本語サービスがいいか、英語でも問題ないか

現時点では日本語でサービス提供されているeSIMよりも、英語でサービス提供されているeSIMの方が圧倒的に選択肢が多い、かつ料金も安価な傾向があります。

日本語でないとちょっと使えない、という人でなければ、日本語で使えるeSIMとそれ以外で価格面などどれくらい差があるか一度調べてみるのがいいかもしれません。

ただ、実際言語が問題になるのは購入するステップまでで、eSIMを端末にインストールできさえすれば、使用中はさほど言語が問題になることは少ないでしょう。なので英語のみのeSIMでも購入が簡単であればトライしてみる価値はあるかもしれません。

購入時のチェックポイント

自分のニーズやある程度の優先順位が確認できた上で、実際にそれに合致するeSIM、そしてデータプランを探していきます。その際の具体的なチェック事項を以下に挙げました。

✅ 必要としているデータ容量を満たしているか

だいたい自分の必要とするGBをイメージできたら、それをもとに候補となるプランを選んでいきますが、個人的な経験としては、結局コストパフォーマンスという観点から考える = データ容量と料金を照らし合わせて考えることになると思います。

具体的な例えを挙げると、例えば5GBくらいで探している場合、5GBで3,000円というプランと、7GBで3,500円というプランがもしあった場合、データ容量が多いほど安心なのは間違いないので、500円の差であれば余裕をみて7GBプランを選ぶ、といったような意思決定も経験則としてかなりあります。

なのであくまで必要とするGB数はだいたいの範囲設定くらいのイメージでOK。その範囲にあるプランの中でコスパがいいものを選ぶ、といった考え方がいいかもしれません。

eSIMDB ではデータ容量を範囲指定してプランを絞り込み検索する機能↓もあるので、ぜひ利用してみてください。

データ容量での絞り込み検索

尚、たまにデータ無制限のプランがあったりしますが、その場合は高速データ通信の使用量に上限はあるかを確認しましょう。多くの場合、合計〇〇GBを超えると128kbps等低速になったり、プランによっては1日あたりの上限が設定されていることがあります。

✅ データ残量の確認方法は簡単か?

最近はブラウザあるいはアプリからデータ残量を確認できるのが一般的になっていますが、たまにショートメッセージを送るタイプだったり、稀に一日一回メールでデータ使用量やデータ残量が送られてくる(それ以外の時間には確認できない)といったサービス、あるいはデータ残量の確認方法がないサービスもあります。

やはり気になった時にデータ残量が確認できた方が便利なので、できるかできないか、そしてできるのであればその方法なども事前に確認しておいた方がいいでしょう。

✅ データの追加購入(チャージ)はできるか?

上のデータ残量の確認方法とセットでチェックしておきたいポイントですが、渡航先で想定以上のペースでデータを使ってしまった場合、データの追加購入(Top Up)がアプリなどから簡単にできれば安心です。

ただ、物理SIMの場合はこのデータの追加購入ができなかったらまたお店に新しいSIMを買いに走らないといけませんでしたが、eSIMの場合はWiFiさえあればすぐに新しく購入することができるので、以前ほどクリティカルなポイントではなくなりました。

個人的にはデータの追加購入が簡単にできればもちろんそれに越したことはないですが、もしできなくても大容量データプランなら問題ない、と考えています。

✅ 現地ではどのキャリアの回線を使っているか

意外と盲点かつ時に重要なのがこの現地のネットワーク(キャリア)です。例えば日本では docomo、au、SoftBank の3社では今ではどこもそれなりに安定した品質で、かつ人口カバー率もほとんど問題ないと思いますが、かなり田舎の方に行くのであれば docomo がやっぱり安心、などあると思います。

都市圏にずっと滞在するという場合はほぼ気にしなくてもいいかと思いますが、もし地方に行くのであれば、念の為そのeSIMがどの現地キャリアを使っていて、そのキャリアのサービスエリアは問題なさそうか、チェックするのが望ましいです。

一般的には公式サイトにこの現地ネットワークの情報は載っていることが多いですが、載っていないサービスもあります。(問い合わせまでするかはあなた次第。)

✅ テザリングはできるか?

テザリング(インターネット共有)は一つのデバイス(たとえばスマートフォン)がインターネットに接続しているときに、そのデバイスを使って他のデバイス(たとえばタブレットやノートパソコン)もインターネットに接続することです。

渡航先で絶対にテザリングが必要、という方はぜひこの点を購入前に確認しておきましょう。

小さな子供と一緒の家族旅行などではタブレットを利用したい、といったときに重要になるかもしれませんね。

自分の経験としては、テザリングに対応しているeSIMの方が多い印象ですが、たまに(特にデータ無制限系のプランでは)使えないものもあります。

Minimal photo of tablet and phone devices with a purple wallpaper, a cup of coffee and dryed flowers in a white vase on a white clear background.

✅ eSIM発行は即時か?

かなり稀ですが、たまに購入・決済からeSIMの発行(QRコード送付)まで半日以上かかる(場合がある)と記載されていたり、そもそも購入時に〇日後からでないと利用できない(or アクティベートできない)というような仕様のサービスがあります。

もし渡航直前ギリギリに購入する場合や、現地で突発的に購入が必要になった場合はここは事前に確認しておきたいところです。

✅ カスタマーサポートはどれくらい期待できそうか?

日本の国内企業が提供しているeSIMサービスであれば、日本語でかつある程度ちゃんとしたカスタマーサポートが期待できると思いますが、それ以外の場合はなかなかそういうわけにはいきません。

完全に個人的な意見ですが、ウェブサイトが綺麗で見やすく、FAQやヘルプセンターなどのリソースがしっかりしている事業者は比較的大丈夫のような気がします。また、サイトやアプリにチャットウィジェットがついていていつでもチャットでやり取りできるようになっていたら結構安心します。

一点、これは経験則ですが、大手企業よりもスタートアップやベンチャー的な規模が小さめの企業の方が、サポートが迅速でしっかりしている印象があります。大手は返信が遅かったり、テンプレのような気の利かない返信が多いような印象があります。

✅ 回線はローミングか、それとも現地回線か?

これはやや玄人向けかもしれませんが、個人的にはかなり気にするところ。モバイルデータ通信には、国内通信とローミングという2つの形態があります。国内通信では、データは使用している国からインターネットへ直接送られます。一方、ローミングでは、データは他の国を経由してインターネットに出ていきます。

これらの違いの一つは、通信の遅延、いわゆるレイテンシーに現れます。通常、ローミング回線はデータが物理的に長い距離を移動するため、レイテンシーが高くなる傾向にあります。そのため、ややもっさりした、ラグがあるように感じる場合が多いです。例えばマレーシアとシンガポールのように地理的に非常に近い場合は特に気にすることはありませんが、日本とアメリカ、日本とヨーロッパのように地理的に距離があれば遅延を確実に感じるはずです。

遅延に対する感じ方やその重要性は個人差がありますし、使用目的によります。一般的な旅行中のインターネット利用であれば、遅延はそれほど問題にはならないと思いますが、例えばビデオ通話などのアプリケーションではレイテンシーが大きくなると顕著にラグを感じるでしょう。

もし遅延が気になるようであれば、サービスサイトの情報を確認したり、問い合わせることをおすすめします。


海外旅行用eSIMの選び方は意外と多義にわたり、最も重要な「価格」と「データ容量」以外にも、現地の接続回線やテザリング対応、レイテンシーなど、場合によってはおさえておきたいポイントが複数あることを紹介しました。

物理SIMと違ってeSIMの場合は最悪使えなくても他のものをすぐに購入することができるというある種の安心感がありますが、渡航先で限られた時間を有効利用するためにも、事前に調べておける範囲で調べておくに越したことはありません。

ぜひ旅行前に複数の旅行eSIMサービスを比較し、あなたの旅行スタイルや通信ニーズに最適なものを選んでください。

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