【ついに】新型iPad ProとiPad AirはeSIMのみ、SIMスロットが廃止に
2024年リリースのiPad ProとiPad Airでは、Wi-Fi + セルラーモデルがeSIMオンリーになりました。
2024年5月7日にAppleが発表した新型「iPad Pro」と「iPad Air」のWi-Fi + CellularモデルはSIMスロットがなくなり、eSIMオンリーになりました。
当然ながら、SIMスロットがないということは物理SIMカードを入れる場所がないということになり、物理SIMカードが使えないことを意味します。
2022年リリースのiPhone 14からは、米国版だけeSIMオンリーになっており、その他の地域で販売されているiPhoneはまだSIMスロットありますが、今回の新型iPad ProとiPad Airについては日本版もeSIMのみとなります。
以下はM4チップ搭載の新型iPad Proの仕様詳細の一部ですが、このように日本語版についても明確にeSIMオンリーの記載になっています。
iPad ProはeSIMテクノロジーを採用しており、物理的なSIMカードには対応していません。
M2チップを搭載した新型iPad Airについても同じ仕様です。
ということでおさらいすると、
- iPhone 👉 米国版はiPhone 14からすでにeSIMオンリー
- iPad セルラーモデル 👉 2024年モデルから日本版含めすべてeSIMオンリー(*ただし中国本土版はたぶん別)
ということになります。
ここで必然的に「では日本でもiPhoneもeSIMオンリーになるの?」という疑問が湧いてくると思いますが、答えはほぼ間違いなくイエス。時間の問題で、かつもうそろそろではないかと思います。早ければ2024年秋発表予定とされているiPhone 16シリーズ(のもしかしたら一部のモデル)、遅くても2025年のiPhone 17シリーズからは日本でもeSIMのみになるはず。
eSIMのメリットは様々ありますが、今回の薄型iPad Proではそもそもスペース(特に厚さ)に限りがありますし、SIMスロットを削除しなければ耐久性を維持したままこの薄さを実現できなかった可能性は大いにあります。
また、AppleとしてはeSIMテクノロジーのセキュリティー面を以前から強調している印象があります。
以下は今回の新型iPad Proのリリースに関するApple公式プレスリリースからの抜粋です。
新しいiPad ProのWi-Fi + Cellularモデルは、物理的なSIMカードよりもさらに安全なeSIMでアクティベートされ、ユーザーはデジタルで既存のプランにすばやく接続したり移行できるほか、1台のデバイスに複数のデータ通信プランを保存できます。お客様は、世界中の190以上の国と地域で、現地の通信事業者から物理的なSIMカードを入手する必要なく、新しいiPad Proを簡単に無線データプランに接続できます。
このようにAppleのプレスリリースでeSIMのメリットとして言及されているのは、
- 物理SIMカードよりも安全(よりセキュア)
- 通信プランの移行や利用開始が早い
- 複数のデータ通信プランを保存できる
の3点と捉えることができそうです。
ここで最後の「複数のデータ通信プランを保存できる」という点について少し補足すると、eSIMについては物理SIMカードとは異なり、2つ以上(現在のところ最大で8つほど)eSIMを保存しておくことができます。
なので例えばプライベートと仕事用でeSIM(通信プラン)をデュアルeSIMとして利用するといったユースケースの他に、海外旅行時にeSIMを新しく追加し、利用するといったことが容易にできます。
このようにeSIMは物理SIMカードと比較して色々なメリットがあるということもあり、Appleが率先して導入を進めている状況。今回それがスマートフォン(iPhone)だけではなくタブレット(iPad)にも取り入れられた、かつ日本版にもそれが適用された、という形です。
そして言わずもがな、サムスンやGoogle(Pixel)などもこの流れに追随してきており、実際ここ数年で発売されたフラグシップスマートフォンのほぼ全てがeSIM対応となっています。