米国版 iPhone 14 はeSIMオンリー、SIMトレイなし

まだ限定的ではありますが、物理SIMスロットなし、eSIMオンリーがiPhoneの主流になる兆しが。

米国版 iPhone 14 はeSIMオンリー、SIMトレイなし

物理SIMなしのeSIMオンリー iPhone がリリースされるという噂は以前からあり、時間の問題と言われていましたが、蓋を開けてみれば意外と早くに登場しました。

Appleが2022年9月に発表した新型iPhone 14シリーズ。この中で「米国版のiPhone 14 & iPhone 14 Plus」はeSIMオンリーであることが発表されました。

SIMトレイがないため、端末側面にSIMピンを入れる穴も、その周りの薄い線もまったくないことが、オフィシャル画像からも確認できます。

iPhone 14 Plus Purple

ハイエンドでより人気があるであろうiPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Maxでは引き続きnano SIMが使えます(もちろん、eSIMとのデュアルSIMも可能。)

このようにアメリカ版iPhone 14 & 14 Plusのみ、かつiPhone 14 Pro シリーズはeSIMオンリーではない、ということで、社会的なインパクトとしては少なくとも日本ではかなり限定的かとは思います。

ただ、eSIMオンリーiPhoneへの流れは静かに、確実に動き出したとも見てとれます。

日本でも2023年のiPhone 15から米国に追随する形でeSIMオンリーiPhoneが登場する可能性はかなり高そうですし、世界的に見てもiPhone 15シリーズからはeSIMオンリー(物理SIMカード廃止)が全機種、とならないまでもハイエンド(Proシリーズ)含めマジョリティーとなる可能性は十分にあるように思います。

参考までに、なぜAppleはSIMトレイを廃止してeSIMのみにしたいのか、という考察記事を以前に書いています。ちなみに今回のiPhone 14 & iPhone 14 Plusのプレスリリース(米国版)ではセキュリティーとユーザーの利便性に言及していました。iOS 16では機種変更時にデータに加えてeSIM(契約回線)も新規端末へ移行することができるようになるなど、今後さらにeSIM周りの環境や利便性は改善されていくでしょう。

ホームボタン、イヤホンジャックといろいろ削ぎ落として洗練されたiPhoneのデザインを追求してきたApple。次の標的となった物理SIMスロットについても、Pixel や Samsung など他社が追随するでしょう。(ちなみにSIMトレイだけでなくノッチも今回のiPhone 14 Pro / Pro Maxでなくなり、ダイナミックアイランドに変身しましたね。)