FlexiroamのeSIMを日本で使った感想【ローカルデータパス編】

海外旅行者向けにローミング通信サービスを提供するFlexiroamのeSIMが日本向けのローカルデータプランにも対応したようなので実際に使ってました。

FlexiroamのeSIMを日本で使った感想【ローカルデータパス編】
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本記事の内容は執筆時点での情報です。

今回は海外旅行者向けにローミング通信サービスを提供するFlexiroamのeSIMで、日本向けのローカルデータプランが利用できるようになったようなので実際に購入して使ってました。

Flexiroamでは以前から提供されていた通常のSIMカードタイプと貼るタイプのFlexiroam X マイクロチップに加え、eSIMも提供されています。

flexiroam sim card lineup

eSIMについては少し前から150ヶ国以上で利用できるグローバルデータパスについては購入できる状態でしたが、最近国別あるいは地域別のローカルデータパスも購入できるようになりました。

Flexiroamのローカルデータパス

現在FlexiroamのeSIM向けに購入できるローカルデータパスは、ヨーロッパ(欧州31ヶ国で利用可能)、アメリカ、日本、韓国、台湾、中国、オーストラリア向けの7つのみです。それぞれのデータパスで以下の3つのデータプランが選択可能。

  • 500MB / 8日間
  • 1GB / 15日間
  • 1GB / 24日間

料金はそれぞれの地域・国によって異なりますが、日本向けのデータプランについてはWebサイトから購入する場合は 500MB/8 daysプランが4.5ドル、1GB/15 daysプランが9ドル、1GB/24 daysプラン10.8ドルになっています。

ただし、FlexiroamのeSIMでは初回のeSIMのActivationに$20がかかります。これについては一度きりの料金ですが、日本円で2,000円超と実際のデータプランの料金よりも高額です。Flexiroamを継続的に利用する場合にはそこまで問題ないかもしれませんが、継続的に利用する予定がない場合はこのActivation料金も考慮して利用を検討した方がいいでしょう。


2019/09/02: 追記

eSIM Activation料金が$20から$5に値下げされていました!これで最初のハードルがかなり下がったのではないでしょうか。

この記事では当時のまま$20で解説していますので、その点ご了承ください。


2019/07/02: 追記

2019年6月末にFlexiroamのローカルデータプラン料金が変更されました。この記事では以前の価格が記載されているため、実際の料金はFlexiroamのアプリから確認してください。また、ウェブサイトに載っているプランは依然として一部のみなのでアプリが断然オススメです。アプリからは公式サイトより圧倒的多くのローカルプランが購入できます

この記事はあくまで使用の流れを解説したものとしてご理解いただき、実際にプランを購入する際はぜひFlexiroamのアプリをチェックしてみてください。


Flexiroamのグローバルデータパス

グローバルプランに関しては、以下のようなプラン展開と料金になっています。

  • 1GB / 15日間: $34.99
  • 1GB / 90日間: $49.99
  • 2GB / 100日間: $59.99
  • 3GB / 150日間: $79.99
  • 5GB / 180日間: $129.99
  • 7GB / 360日間: $199.99
  • 11GB / 360日間: $319.99
  • 50GB / 60日間: $359.99
  • 100GB / 60日間: $499

そしてローカルデータパスと違い、グローバルデータパスに関してはActivation料金の$5が含まれた料金となっています。尚、利用できる国はCoverageページで確認できます。

eSIMDBではFlexiroamもeSIMプロバイダーのうちの1社としてデータベースに含まれているため、旅行先の国を選ぶだけで簡単に他社のデータプランと比較することができます。

海外旅行者向けeSIM検索・比較サイト | eSIMDB
旅行先の国や地域からトラベルeSIMとデータプランを一括検索できます。一番安いプランを調べたり、口コミやレビューをみてオススメのプリペイドeSIMを探しましょう!

日本で実際に使うまでの流れ

今回はFlexiroamのeSIMのお試しということで日本向けの500MBプランを購入してみました。

Japan eSIM Data PassのWebページで500MBを選択し、ADD TO CARTでチェックアウトに進みます。

ここでeSIMのデータプラン購入であるにも関わらず、なぜかDelivery Addressの入力を求められます。Shopifyというサービスを使って作られたオンラインショッピングサイトのようなので、内部の設定で発送先情報が必須になっていると推測されます。

次の画面でようやくeSIMのActivation料金$20がDelivery Feeとして加算され、合計$24.50となりました。

最後に支払いです。

クレジットカードとPayPalの2択です。クレジットカードはVISA、MasterCard、AMEXが利用できます。

Complete orderをクリックして、データプランの購入自体は完了なのですが、ここからが面倒でした。

支払い完了後、 注文確認メールは届いたのですが、eSIMのアクティベート方法など、実際に使用するまでの案内が数時間経っても一切来ませんでした。しびれを切らしてチャットで問い合わせを行ったところ、どうも自動ではなく手動でQRコードを購入者に送っているようで、対応に時間がかかる場合があるとのこと。ということは購入してすぐ使えない場合がほとんどということなので、これはかなりのマイナス点です。現在バックエンドシステムを構築中で、完成すればQRコードが自動で送られるようですが。

Flexiroamサポートからのチャット内容

それとチャットでの問い合わせではWhatsAppでQRコードを送ると言われたのですが、日本ではほとんどWhatsAppを使うことがないのでメールにして欲しいとお願いしました。チェックアウトで電話番号を入力する項目があったので、もしかすると現在QRコード送信はWhatsAppメインなのかもしれません。

モバイルアプリからも購入可能

ちなみにこれもサポートへの問い合わせで知ったことなのですが、実はFlexiroamのモバイルアプリからもeSIMとデータプランを購入することができるようです。

FlexiroamのiOSアプリ

アプリ名は「Flexiroam X」です。

Get Data Plans > Local Data Plans > Japan と進んでいくと購入できるデータプラン一覧が表示されます。

ここでTravel Dateという日付を選択しないといけないのですが、この日付というのは元々物理SIMカードを発送する前提で導入されているようで、eSIMを買う場合もなぜか選択する必要があり、さらに残念なことに現状では10日以上先の日付しか選ぶことができません。

ただし値段はモバイルアプリの方がかなり安く、そしてデータプランの量も豊富でした。現在スペシャルセール中のようでどのプランも50% offと激安です。(なぜWebでの販売とこうも違うのかは謎です。)

10日以上先の日付をとりあえず選択すると、そのままチェックアウトに進むことができ、eSIM(X eSIMという表示)を選ぶことができます。ここでもActivation料金の$20は必須です。最安の500MB / 3 daysを選んだところ、合計で21.5ドルでした。

今回はすでにWebから購入したので、モバイルアプリでの購入は途中で終了しましたが、サポートに問い合わせたところ、モバイルアプリ経由だとQRコード自体はすぐに届くそうです(選択したTravel Dateに関係なく)。ただし、購入したデータプランは選択したTravel Dateにならないと開始されないとのことで、結局すぐに使うことはモバイルアプリからでも現状はできないというオチです。一応サポートに連絡すると、開始日を変更することはできるようですが、結構な手間です。現在ここらへんのモバイルアプリUXの改善をFlexiroam側でも行っているようなので、早く改良されることに期待です。

eSIMの利用予定が10日以上先の方であれば料金もお得なのでこちらのモバイルアプリからの購入をおすすめします。

QRコードスキャン、各種設定

結局QRコードが届いたのはWebから日本向けのローカルデータパスを購入してから20時間後で、購入の翌日でした。ちなみに最初のメールではモバイルアプリからアカウントの作成を求められ、その後そのアカウントにeSIMが紐付けられ、QRコードもメールで送られてきました。やはりデータプランの購入はモバイルアプリから行った方が何かと便利かと思います。

モバイルアプリでは、アカウント > X Manager と進むとeSIMがリンクされていること、そしてQRコードも確認することができます。

今回はiPhone XSを使用し、メールで届いたQRコードをスキャンしてモバイル通信プランを追加しました。

(尚、この時点ではiOS 12でしたが、iOS 13からは若干このモバイル通信プランの追加の画面が変更されています。)

FlexiroamのeSIMをiPhoneに追加

キャリア名はFlexiroamではなく、Jersey Telecomとなっていました。

無事モバイル通信プランの追加が完了すれば、モバイルデータ通信に追加したFlexiroamのプランを割り当て、データローミングをONにすればOKです。

プランの名前はそのままFlexiroamと名付けました。

今回はすでに購入したデータプランが開始された状態だったので、すぐに日本国内で通信を開始できました。

Flexiroamのアプリではこのように、現在有効なデータプランとそのデータ残量、残日数などのステータスが表示されます。ちなみに今回最初になぜか購入した覚えのない100MB Lite Planというデータプランが勝手に有効になっていたため、チャットで問い合わせをすると500MB / 8 daysのプランを追加してくれました。たぶんまだeSIMの提供を開始したばかりで、バックエンドのシステムやオペレーションとの連携がうまくいっていない印象を受けました。今後色々改善されていって欲しいです。


実際の使用感など

FlexiroamのeSIMを使ってみた感想は、とりあえず通信を開始するまでがすごい大変でした。Webもモバイルアプリも向こうのバックエンドシステムもオペレーションも全てまだeSIMに最適化されていない印象で、他社のeSIM利用と比較して圧倒的に時間がかかり、面倒でした。ただし、これらはたぶん数ヶ月以内には改善されるとは思います。ちなみに本記事で3回目の言及になりますが、eSIMおよびデータプラン購入はたぶんモバイルアプリを使った方がいいと思います。

日本での通信サービスはというと、ネットワークとしてはdocomoの4Gにつながりました。

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利用開始した後しばらくしてスピードテストを数回行ってみました。

結果としては、アップロードは問題ないのですが、ダウンロードが4Mbps弱とけっこう遅いです。Pingは300ミリ秒弱、ローミングだとこんなもんでしょうか。

尚、テザリングもインターネット共有をオンにするだけで利用できました。

FlexiroamのeSIMは有効期限がないそうなので、今後機会があれば他の国でもローカルデータパスを利用してみたいと思います。

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