新型iPad Air (第3世代) はeSIMとApple SIMのハイブリッド仕様

2019年発売の新型iPad Air、WiFi + CellularモデルはiPad Airとして初めてeSIMが内臓されています。

新型iPad Air (第3世代) はeSIMとApple SIMのハイブリッド仕様

2019年発売の新型iPad Air、WiFi + CellularモデルはiPad Airとして初めてeSIMが内臓されています。

今回この新しいiPad Airを購入したのでeSIMの設定(モバイル通信プランの追加)まわりを少し確認したところ、どうも以前からiPadに搭載されているApple SIMに、iPhone XS/XRと同じGSMA規格のeSIMを足し合わせたような仕様になっていました。これについては新型iPad mini(第5世代)も同じようです。

ちなみにApple SIMとGSMA標準のeSIMの違いを簡単に説明すると、Apple SIMは標準規格ではなくAppleが定めた規格にのっとり直接契約した一部の通信事業者しか利用できないのに対し、GSMA標準のeSIMはオープンな業界標準ということで様々な通信事業者がAppleとの契約不要でサービスを提供できるという違いがあります。

これは新型iPad Airの設定の中のモバイルデータ通信の画面ですが、モバイル通信プランの項目に「新規プランを追加」という青文字が確認できるかと思います。この文字自体もiPhone XSなどとは少し異なっており、iPhone XS/XRの場合はここが「モバイル通信プランを追加」になっています。

尚、モバイル通信プランの項目にソフトバンクとあるのは、nano SIMの方にソフトバンク回線のSIMを入れているためです。

「新規プランを追加」をタップすると、このように通信事業者を選択するウィンドウが表示されます。日本での選択肢は

  • au
  • AlwaysOnline
  • GigSky
  • SoftBank
  • その他

の5つです。

上4つはiPad Airの設定画面から直接データを購入できる、以前からのApple SIMと同じ仕様になっています。そして一番下の「その他」というのが今回追加されたGSMA規格のeSIMになっており、このその他をタップすると、以下のようにQRコードのスキャン画面がでてきます。

これはiPhone XS/XRとまったく同じで、QRコードを読み取って、eSIMプロファイルをダウンロード(モバイル通信プランを追加)する流れになります。(コードをスキャンできない場合は詳細情報を手動で入力して追加することも可能です。)

ここではせっかくなのでQRコードを使用する「その他」以外の4つの選択肢も簡単に中身がどのようになっているのか紹介します。

auとSoftBank

この2社については端末のロケーションデータなどから日本で利用できるローカルパートナーとして表示されるのではないかと思います。確かではありませんが、以前までのiPad向けApple SIMではauのみだったような記憶もありますが、とりあえず新型iPad AirやiPad miniではこの2社が選択肢として表示されます。

auの場合、データ料金は 1,500円/GB、有効期限は購入日より31日間です。

初めて使う場合、あるいはデータ有効期限が切れて1年以上経過している場合は初期設定、それ以外でデータを追加購入する場合はデータチャージを選びます。

SoftBankもほぼ同じです。

auとの違いとしては、LTEデータプリペイドではなく4Gデータプリペイドという表記になっていること、データ料金の記載がこの画面にはないことくらいでしょうか。後者に関しては不親切としか言いようがありません。

結局料金プランは数回タップしたあとでないと表示されません。料金は 1,620円/GBで、消費税8%を考慮するとauの1,500円/GBと同じなようです。

尚、auとSoftBank両方同じなのですが、注意すべきこととして開通手続きができる時間が限られている点があります。初めてauあるいはSoftBankを利用する場合は、9時から21時の間でないと必要な初期設定ができません。それ以外の場合は以下のように表示されます。

SoftBankの場合も同様の内容が表示されます。

これは結構なトラップなので事前に知らなかった場合は次の日まで待たなければならないケースもでてくるかと思います。ここらへんはせっかくオンライン完結のサービスなのだから改善してほしいところです。

ちなみにここではスクリーンショットなどは載せていませんが、初期設定は最初の一回だけではありますが、入力が必要な情報が多く、意外とめんどくさいです。クレジットカードの登録も必須です。

GigSkyとAlwaysOnline

この2社はiPad用Apple SIMのパートナーです。他にもAppleはTruphone、Three、EE、T-Mobileなどと提携しているようですが、日本ではGigSkyとAlwaysOnlineしか選択できません。

料金的には両者とも安くはありません。(基本的にApple SIMで利用できるプロバイダーの料金設定は高め。)

参考までにこちらがGigSkyのデータプラン料金です。1GBプラン(15日間)が1,800円なのでこれだとauやSoftBankよりも高いですが、2GB以上を購入する場合はGB単価はauあるいはSoftBankよりも安くなります。なのでデータを多く使う場合はGigSkyの方がベターかと思います。

GigSkyのデータプランや料金についてはeSIMDBでも検索、確認することが可能です。また、他のプロバイダーとも比較することができます。(ただし、米ドルでの料金なので、正確な日本円での金額はGigSkyアプリからご確認ください。)

日本で使用できるeSIMデータ通信プラン | eSIMDB

尚、AlwaysOnlineは非常に少量や超短時間のデータ使用でないかぎり、ものすごく高いです。なのでこのプロバイダーを選択することはまずないと思います。AlwaysOnlineの料金は公式サイトのPLANSページからも確認できます。


やはりeSIMの方がお得そう

Apple SIMはiPadの設定アプリから直接購入できるため、簡単ではありますが、やはりデータ料金に関しては割高感が否めません。また、auやSoftBankなどのローカルパートナーについては利用できるデータプランが非常に限られていたり、初期設定ができる時間に制限があったりと、使いにくい点も多々あります。

新型iPad Air、iPad mini、iPad ProについてはせっかくGSMA標準のeSIMが内臓されているので、幅広いeSIMプロバイダーからより自分の用途や予算にあったデータプランを見つけて利用するのがオススメです。

そしてそんなデータプランをより簡単に見つけるためにも、ぜひeSIMDBをご利用ください。国や地域を選ぶだけで利用できるeSIMが簡単に探せたり、比較できます。

海外旅行者向けeSIM検索比較サイト | eSIMDB