楽天モバイル、eKYC + eSIMで契約から開通までをオンラインで即時に実現

楽天モバイルが国内初となる、eKYC + eSIMでの通信プラン契約から利用開始までのオンライン完結を実現しました。

楽天モバイル、eKYC + eSIMで契約から開通までをオンラインで即時に実現

楽天モバイルが先日、eKYCの開始を発表しました。

eKYCとは、electronic Know Your Customer の頭文字をとったもので、オンラインで完結するデジタルな本人確認を指します。ちなみに読み方はイーケーワイシーです。

この技術よって、アプリ上で運転免許証の写真と自身の顔写真をアップするなどして、本人確認作業を完了することが可能で、メルカリやAnycaなどのコンシューマー向けアプリでも導入されている技術になります。

楽天モバイルはeKYCに関して「通信契約向けで国内キャリア初」と発表しましたが、ワイモバイルブランドでは2020年9月からeKYCに対応しているとソフトバンクの宮内氏は語っており、国内キャリア初という部分は間違いである可能性が浮上しています。

が、ここで eKYC + eSIM というコンビネーションで考えると、ワイモバイルがeSIMにまだ対応していないことから、楽天モバイルが国内初となります。

eKYCは本人確認のために店舗などにわざわざ行く必要がないということで万人にメリットがあるものですが、とりわけeSIMを利用できる端末を持っている人にとっては、契約から開通(利用開始)までがすべてオンラインで完結するので、非常に重要なファクターになります。

楽天モバイル公式サイトより

この↑楽天モバイルのサイトに載っているイラストでもわかる通り、eKYCによってスマートフォン上で本人確認が完了し、その後すぐにeSIMを端末にインストールすることで、ものの数分で通信事業者との契約からインターネットなり電話なりの利用開始までが完了します。

プリペイドタイプのeSIMであれば従来からほぼ本人確認不要で利用できるため、購入から利用開始まですぐにできていましたが、eKYC対応によってポストペイドタイプも同様に可能になります。

例えば離島に住んでいる人であっても、SIMフリーのeSIM対応の端末(Pixel 5 や iPhone X, 11, 12シリーズなど)を持っておれば、24時間いつでも楽天モバイルを契約することができる、ということです。もちろんインターネット環境は必要ですが。

これは通信事業者側にとっても、店舗スタッフの人件費などの観点からコスト削減にもなり得そうです。

実際、楽天モバイルは様々な手数料や料金をゼロにするZERO宣言を行っています。

楽天モバイル ZERO宣言

尚、楽天モバイルでは現在のところ、このeKYCでは運転免許証のみ対応とのことですが、これも徐々に対応する本人確認証は増えていくように思います。

eKYC + eSIM による契約から利用開始までのオンライン完結は、特にコロナのようなパンデミックが発生したことを考えると、今後の通信契約プロセスを考える上で非常に重要なマイルストーンであり、現時点での理想型と言えるかもしれません。いわば、デジタル社会における通信契約方法のニュースタンダードです。

ちなみに楽天モバイルでのeKYC利用はmy 楽天モバイルのモバイルアプリ経由になりますが、現時点ではAndroidアプリのみ。iOS版は11月30日に提供開始予定ということです。