TruphoneのeSIMの特徴や使い方、日本で実際に使ってみた感想など
TruphoneのeSIMを日本で使ってみました。使用した端末は純正SIMフリーのiPhone XSです。
TruphoneはGigSkyと同じくAppleが認定するeSIMサービスのグローバルプロバイダーです。以前からApple SIM搭載のiPadでは利用できる通信事業者でした。
現在は公式アプリ「My Truphone」経由で、iPhone XS / XS Max / XRでもTruphoneのeSIMを使って海外でデータ通信を利用することができます。データプランはもちろんプリペイドタイプです。
今回は実際に日本でこのeSIMを使ってみたので、使用開始までの流れや実際の通信についてまとめてみました。使用した端末は純正SIMフリーのiPhone XSです。
尚、TruphoneのeSIMは現在のところiPhoneでのみ利用可能。Android向けは2019年後半のリリースを予定しているそうです。
2019/11/27: 追記
ついにAndroidアプリがリリースされました。これによりeSIMに対応しているPixelやGalaxy FoldなどのAndroid端末でもTruphoneのeSIMを使うことができます。
尚、iPadでは国によって 設定 > モバイルデータ通信 > 新規プランを追加 で表示される通信事業者に含まれている場合もあり。
Truphoneのデータプラン概要
TruphoneのeSIMは公式サイトでは「iPhone Dual SIM Plans」ということでiPhoneのデュアルSIM向けのプラン、また「Travel Plans」ということで海外旅行者向けのプランという位置付けになっています。
提供されているプランはこのようにグローバルデータプランとローカルデータプランの大きく2種類に分かれます。グローバルデータプランはアメリカ、ヨーロッパ、日本など世界89ヶ国で利用可能。300MB(24時間)、1GB(30日間)、3GB(30日間)の3プランがあり、公式サイトでは料金はイギリスポンドで表記されていますが、日本では日本円が適用されます(記事後半で情報載せています)。
ローカルデータプランはややトリッキーなのですが、一国のみで利用できるものとヨーロッパ34ヶ国で利用できるもの(言わばヨーロッパプラン)があります。ローカルデータプランは当然ながら金額的にはグローバルデータプランよりもだいぶ安価です。
サイトでLocal Data Plansをクリックし、例えばドイツを入力すると以下のようにヨーロッパ向けローカルプランの詳細が表示され、料金と共に使用できる34ヶ国もリストで見ることができます。
Truphoneのヨーロッパ向けローカルデータプランの料金を日本円の場合も併記して以下に載せておきます。
- 1GB / 30 days: €5(800円)
- 3GB / 30 days: €14(2,100円)
- 5GB / 30 days: €20(3,000円)
個人的には料金もそこまで高くなく、十分利用を検討できるレベルかなと思います。ちなみにこのヨーロッパプランにイギリスも含まれています。
次に一国のみで利用できるローカルデータプランですがこれはアメリカやオーストラリア、香港で利用できます。
例えばオーストラリアを選択すると、
こんな感じでプランと料金が表示されます。(通貨はオーストラリアドルと思われます。)これらは記載されている通りオーストラリアだけで使えるデータプランです。
ちなみに以前香港でTruphoneのeSIMを使ってみた際は、香港向けのローカルデータプランがかなり安く、使いやすかったです。
尚、国や地域ごとに利用できるeSIMを一括検索できるeSIMDBではこれらTruphoneのデータプランも全て検索対象になっており、海外旅行先で使える一番お得なデータプランを簡単に見つけることができます。
アプリからプラン購入とeSIMダウンロード
ここからは実際にTruphoneのeSIMをiPhoneで利用する方法を解説していきます。
まず、App Storeから「My Truphone」をダウンロードします。日本以外にも100以上の国でダウンロード可能です。アプリ自体は無料ですが、言語に日本語はなく、英語での利用になります。
ダウンロードしたアプリを開き、メールアドレスを入力の上サインアップすると、利用可能なデータプラン一覧が表示されます。(位置情報を有効にする必要があったかと思います。)
記事前半で説明した通り日本ではローカルデータプランの提供はなく、日本含む80ヶ国以上で利用できるグローバルデータプランのみが選択肢となります。グローバルデータプランの日本円での料金は以下の通りです。
- 300MB / 1日: 900円
- 1GB / 30日: 2,200円
- 3GB / 30日: 6,200円
やはりグローバルデータプランということで、日本でのコスパはよくありません。
今回はとりあえずのテストということで300MB(900円)を購入しました。ちなみに支払いの選択肢で表示されるApple Payを最初選んでみましたが、なぜか登録しているクレジットカードが一切使えず、止むを得ず「BUY WITH CARD」から直接クレジットカード情報を入力しました。使えるブランドはVISAとMasterCardです。
データプランの購入が完了するとそのままeSIM(モバイル通信プラン)の追加に移行します。
TruphoneのeSIMはアプリ完結型なのでQRコードのスキャンは不要です。
アプリに表示される画面に従ってタップしていくだけで非常に簡単にeSIMをiPhoneにインストールできました。
(尚、iOS 13からはこのモバイル通信プラン追加のプロセスが若干変更されているようです。)
日本での通信品質
eSIMインストール完了後は設定内のモバイルデータ通信にTruphoneを設定するだけです。1分弱ほどでauのLTEが表示されました。
が、なぜかアンテナピクトは立たず。でも通信は問題なくできます。
データローミングはOFFのままでもOKでした。
スピードテストもしてみました。
アムステルダム経由でインターネットに出ているようだったので、Pingが300ミリ秒超となっていますが、通信速度に関しては問題ないレベルでした。
データ残量等はMy Truphoneのアプリ上で確認することができます。
ちなみにProfileにある!マークはまだこの時点でパスワードを設定しておらず、アカウントがVerify(認証)されていないために表示されているものですが、使用に関しては特に問題ありませんでした。
感想など
Truphoneはモバイルアプリ完結型でeSIMのインストールも非常に簡単、アプリからのデータプラン購入やデータ残量チェックも簡単にできてUXとしては非常に満足でした。データプランに関してはグローバルデータプランはけっこう割高なので、実際使うとすればヨーロッパ諸国、オーストラリア、香港などローカルデータプランが利用できる国に絞って利用する方が良さそうです。ヨーロッパに関しては34ヶ国カバーしていますし、料金的にも個人的には許容範囲内で現実的な選択肢の一つと思っています。そして香港では私自身以前使用しましたが、コスパも素晴らしく他社と比較しても圧倒的に一番使えるeSIMと断言できます。
今後はもっとローカルデータプランの利用できる国が増えて欲しいところです。特にアジア圏。やはり現状は香港以外のアジア諸国では今回試した日本含め割高なのでなかなか利用しずらいというのが正直なところ。
日本で使えるプリペイドeSIMの選択肢としては、MOGO eSIM についてもレビュー記事を書いていますので、ぜひこちらもチェックしてみてください↓