Holafly eSIMを自分なら選ばない理由【口コミやレビューを鵜呑みにするのは危険】

ポイントは「データ無制限」に潜む罠と、コスパ(価格)です。

Holafly eSIMを自分なら選ばない理由【口コミやレビューを鵜呑みにするのは危険】
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あくまで個人的な意見。それ以上でもそれ以下でもありません。

こういう記事を書くとHolafly(オラフライ)の中の人やそれを推しているインフルエンサーなどには妬まれるとは思うが、やはり意見を主張すること、そして情報や知見を伝えることは社会のためだと思うので執筆。


昨今、海外旅行先でのインターネット利用に旅行eSIMを選ぶ方がかなり増えてきている印象です。便利ですもんね、やっぱり。自分も2018年からたぶん合計50回以上は海外旅行時にeSIMを使っています。

その大きな流れもあってだと思いますが、YouTuberやTikTok、インスタグラムの旅行系インフルエンサーの中で旅行eSIMをオススメする動画や投稿が増えてきていることを顕著に感じます。(トラベルeSIMとも言われたりしますね。)

その中でも個人的によく目にするのが「Holafly eSIM」。最近ウェブマーケティングを積極的にされているのかもしれません。X(Twitter)でも"オラフライ eSIM"と検索するといろんなインフルエンサーやブロガーの投稿がヒットします。

本題の「オラフライのeSIMを自分なら選ばない理由」を書く前に、最初に言及しておきたいのは、

だいたいそういったSNSやYouTubeで特定の商品やサービスを紹介しているのは、その企業からお金をもらっている、あるいは成果報酬のキックバックがあることが多い、ということです。いわゆるPRです。

もちろんすべて100%そうではないですし、Holaflyが実際のそういったインフルエンサーに報酬を支払っているかは自分は知らないので、あくまで「一般論」です。

まあこれは多くの人がご存知、かつ承知の上でそういった動画や投稿を見ている人が多いと思いますが。

尚、全く隠すつもりはないですが、旅行eSIMの比較・検索サイトであるeSIMDBはほぼ成果報酬で運営しているのも事実です。ただ、大きく異なるのは、eSIMDBでは「特定のサービスや商品を宣伝する」のではなく、あくまで旅行者が「多様な選択肢を比較して、自分に合った商品を簡単に探せる」ことに目的を置いている、という点です。

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この記事にはアフィリエイトは一切使われていません!なのでその代わり少しGoogle広告を貼っています。ご了承ください。

はい、前置きはここまでにしておいて、本題に入ります。


自分がオラフライの旅行eSIMを選ばない理由

これまで50回以上旅行eSIMを使ってきた自分がHolafly eSIMを選ばない理由は大きく2つあります。

理由その1

ストレートに、

「データ無制限」という、虚偽ではないがかなりミスリーディングな表現を意図的に使用しているから

です。

大切なので繰り返します。

「データ無制限」という、虚偽ではないがかなりミスリーディングな表現を意図的に使用しているから

です。

尚、Holaflyが提供する全てのeSIMやプランを一つ一つ片っ端から確認したわけではないので以下はあくまで自分の経験と知見からこのように捉えている、という完全個人的な意見と解釈ですのでその点ご理解ください。

まず、モバイルデータ通信(Wi-Fiではなく、SIMやeSIMを使ってインターネットを使うこと)における「データ無制限」問題と、海外ローミング(海外でモバイルデータ通信を利用する方法のひとつ)については説明するとなかなかに長くなるんですが、重要な点を述べると、

  • 「データ無制限」と通信速度(スピード)制限は別モノ
  • 「データ無制限」であっても通信速度制限がかかるもの = ある時点から通信速度が低速になる、というものが実はかなり多い(というかほとんどそう)
  • 「データ無制限」で通信速度制限も一切ない、というのは国内キャリアが国内向けに出すものでも選択肢としては少なく、ましてや海外ローミングの世界では非常に稀で天然記念物レベル

大事なのは2点目の太字の部分ですね。

要は「データ無制限」=「ずっと高速でデータを無制限に使える」ではないよ、ということです。

ほとんどの場合、一定のデータ使用量に達すると128kbpsや512kbpsなどの低速になり、その速度でデータを使える、という仕組みです。

We were pretty glad we were driving slow on our way home from a camping expedition in the mountains of Santa Barbra. This little guy (maybe only a hand’s width big) was crossing a bridge that ran over a small stream. We pulled over to check him out and give him a headshot. We did learn a while back that you shouldn’t move turtles out of the road because they might get scared and pee and then become dehydrated and die… but that might just be for turtles in the desert of Joshua Tree.

一例として、日本国内向けのドコモの料金プランをみてみましょう。

ahamoは20GBが基本で、ahamo大盛りで100GBまで使えます。ちゃんとGBの上限が明記されています。

irumoは0.5GB〜9GBまで複数のプランがあります。これもちゃんとGBの上限が明記されています。

国内向けのプランですらこんな感じでGBの制限があるものがほとんどです。

で、海外ローミングだとなおさら、キャリア間の課金モデルを考えると通信速度制限がない完全無制限データプランなんて存在するのか?と非常に疑問です。(これは通信業界の知人など周りにおればぜひ聞いてみてください。)

💡
海外ローミングとは、その国のキャリア(通信事業者)が直接エンドユーザーに提供している回線ではなく、どこか他の国のキャリアのネットワークやシステムを介して提供されるモバイルデータ通信サービス。

楽天モバイルも国内は無制限だけど、海外ローミングは月に2GBという明確なGBの上限設定があります。

もちろん、Holaflyが提供しているeSIMが全て海外ローミングかどうか自分は把握していないので海外ローミングではないものも一部含まれている可能性はありますが、自分の持ち合わせている知見から判断する限り、あってもかなり限られた国とeSIMのみのはず。ということは大部分が海外ローミングという仕組みで提供されるローミングeSIMと推測されます。

実際、HolaflyのWebページをしっかりみれば、「仕様」のところにFUP(= Fair Usage Policy)として通信量や速度を制限する場合がある、と小さく書かれています。

Holafly データ無制限eSIMのFUPに関する記載部分

誤解のないように述べておきますが、別に海外ローミングであっても「データ無制限」は別にウソではないはずです。たぶん。

ここで伝えたいのは、「データ無制限」= 無制限に通常の速度でデータが使える、ということではないよ、ということです。

冒頭、「意図的」にこのデータ無制限といういわゆるマーケティング用語を使っていると書きましたが、実際こういう事業者はHolaflyだけではないこともここで述べておきたいと思います。(というか結構多いです。)

なのでそもそも一部の例外を除き、「データ無制限」という言葉を鵜呑みにしないリテラシーが利用者側に求められます

理由その2

別に圧倒的に品質がいいわけでも安いわけでもないから

です。

これまで50回以上使ってきた自分としては、やはり色々な選択肢があるという前提においては「品質がいい」または「信頼できる」eSIMか、「コスパが良い」eSIMをどうせなら使いたいという思いがあります。

自分としては、と書きましたが、これは自分だけではなくほとんどみんなそうではないでしょうか。

ただ通信品質については実際に使ってみないとわからない部分も多く、正直購入時点での判断は難しいのが実情です。自分はヨーロッパならヨーロッパのキャリアが出しているか卸しているeSIM、アジアならアジア、というようになるべく通信の遅延が少なそうなものを選ぶようにしていますが、ここら辺は書き出すと長くなるのでここでは割愛します。

通信品質の点については現地のキャリアが直接提供するいわゆるローカルeSIMがやはり一番でしょう(現時点では購入できる国はかなり限られますが)。なので海外ローミングメインと思われるHolaflyが他社と比較して圧倒的に品質が優れている可能性は非常に低いと判断します。

そのような前提条件の中で、できるだけ安価でお得なeSIMを買いたい、と。ここで必然ながら宣伝になってしまいますが、eSIMDBを使うと料金比較が簡単にできます。自分でも普段から使っています。

海外旅行者向けeSIM検索・比較サイト「eSIMDB」

50以上の旅行eSIMサービス、25,000以上のデータプランから旅行先や予算に応じた検索ができます。

eSIMDB 公式サイトはこちら

とりあえずHolaflyのeSIMについて見たり聞いたりして検討している方は、eSIMDBを使って一度渡航先の国や地域から他のeSIMの選択肢を検索してみてください。

結局、以下のどちらかになると思います。

  1. そこまでデータ容量いらない 👉 そもそもデータ無制限をウリにしているHolaflyでなくてもよく、より安い選択肢が見つかる
  2. データ容量ある程度欲しい or どれだけデータを使うか不明 👉 それだったら途中で速度制限かかる可能性があるHolaflyを選ぶことは避ける方がいいかも

2については完全に個人の見解というかコメントです。最近だとトラベルeSIMでも大容量データプランがかなり増えてきている印象なので、国内の契約回線のプランと大差ないGBを旅行用に買うこともできます。

ここで料金について、日本人の旅行先で人気の国を例にいくつか比較をしてみましょう。

アメリカ 7日間

出張含め、日本からの旅行者が多いアメリカ。

Holaflyではアメリカ7日プランは執筆時点で3,400円です。

同じようにeSIMDBでアメリカ、7日間、$20以下の条件で絞り込んだ結果の一部が以下です。

アメリカeSIMページ - eSIMDB

10GBプランや、2GB/日といったプランもヒットします。全てHolaflyの3,400円より(円安の今でも)安いです。

さらにプロモコードが利用できるeSIMも多数あるので、さらに料金が下がる可能性もあり。

台湾 - 5日間

お近くの人気旅行先のひとつ台湾。

Holaflyの場合、台湾5日間プランは2,400円です。

同じようにeSIMDBで台湾、5日間、$15以下の条件で絞り込んだ結果の一部が以下です。

台湾eSIMページ - eSIMDB

15GBや30GBといった大容量も$15以下であったりと、アメリカよりも明確にHolaflyよりも安い選択肢が見つかることがわかるはずです。

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やはりいろんな選択肢を知った上で、自分に何が最適かを見極めることが大切

旅行eSIMを選ぶコツ

もちろん購入判断は個人の采配ですが、自分としてはデータ無制限と謳っておきながらいつ速度制限がかかるかわからず不安感を持ちながら使うより、最初から〇〇GBまで通常速度で使えますよ、というわかりやすいeSIMを選びます。

💡
安易にデータ無制限の言葉に飛びつかない。

だっていつ、どれくらい使ったら速度制限がかかるかわからない中使うのも嫌ですし、数値的な根拠なしに速度制限かけられて反論できない(〇〇GBまで使ってないですよと言えない)のは不利に感じるので。

もちろん事業者側の言い分としては「普通の人が普通に使っている分に関しては速度制限はない(はず)」と言うんです。でも明確なGBの上限が設定されていないとブラックボックスと感じるんですよね(自分は)。

そもそも、一般的な海外旅行においては膨大なデータ容量なんていらないんです

だいたいいつも自分は多くても1日当たり1GBくらいあれば十分足ります。もちろん仕事で重たいファイルを使ったり、動画をたくさん見たりしたらそれ以上必要かもしれないですが、普通の旅行で使うアプリならそんなにデータは消費しませんし、ホテルのWiFiなどを利用すればモバイルデータ通信量はかなり抑えることもできます。

Lives’ crossing

最後に、ここでは金銭的な報酬やキックバックのある宣伝行為やマーケティング手法を否定しているわけでは全くありませんので誤解のないよう。

今回はそういった視点ではなく、あくまでなぜ自分ならHolafly eSIMを選ばないのかを個人的な意見として説明したまでで、それは速度制限の可能性があるデータ無制限プランというマーケティング戦略と受け取られ、また値段もそこまで安いとは思わないから、です。こういった事に対して警鐘を鳴らす意味合い、そして情報提供という意図の記事になります。

最後の最後に、個人的にHolaflyの良いと思うところも少し述べておきたいと思います。

まず、サイトが非常に綺麗で見やすいところ。ここは非常に素晴らしいと思います。また、カード決済だけではなくApple Pay、Google Pay、PayPalなど多様な決済方法をサポートしているようなので、ここも評価できるポイントと言えます(iPhoneユーザーとしては特にApple PayはGood)。そのほか、(実際に返金されるかどうかは実体験がないためわからないですが)返金ポリシーが明記されているのは好印象です。

結論としては、再度になりますが、いろんな選択肢があることを理解した上で自分にとって最適と思うものを選ぶのが宜しいかと。まあそれがなかなか難しいんですけどね。

eSIMDB バナー
esimdb.com