マレーシア旅行にオススメのeSIMを厳選して紹介します【現地で検証済み】
マレーシアを訪問する海外旅行者・海外出張者に紹介したいトラベルeSIM 4選です。
マレー半島に位置する東南アジアの人気旅行先、マレーシア。首都クアラルンプールだけではなく、ペナン(ジョージタウン)やマラッカ、そしてリゾート地ランカウイなど様々な観光スポットを有しています。
この記事ではそんな東南アジア屈指の旅行先であるマレーシアへの旅行者・出張者向けに、オススメのトラベルeSIMを「マレーシア在住(3年目)の筆者が」「複数」「激選して」紹介します。
単なる料金や特徴の情報まとめではなく、実際に現地で自分で使ってみた体験談も踏まえて深掘りしているので、マレーシア滞在中のネット利用手段にプリペイドeSIMを検討している人の参考になれば幸いです。
なお、この記事で取り上げるeSIMはすべて海外旅行者向けeSIM検索・比較サイト「eSIMDB」からピックアップしたものになります。マレーシア旅行者向けのeSIMはこれら以外にもたくさん種類があるので、この記事を参考にしてもらいつつ、他の選択肢もeSIMDBでチェックしてみてください。
(参考)マレーシアの通信事業者
マレーシアのモバイル通信事業者といえば、CelcomDigi、Maxis(Hotlink)、U Mobileが3大キャリアになります。このほか Yes という比較的新興のキャリアもありますが、トラベルeSIMで利用されるのはほぼほぼ大手3社のどれかでしょう。
参考までに、CelcomDigiはCelcomとDigiという2社が2022年に合併したもので、マレーシア国内の契約者数シェアナンバーワン。4G/LTEのカバレッジもほぼ間違いなく国内ベストのネットワークです。ついでシェア2位がMaxisで、短期滞在の旅行者などに人気のHotlinkというブランドを展開しています。こちらも4G/LTEはCelcomDigiに近いレベルで良いと言えます。U Mobileについても都市部であれば電波状況はほとんど問題ないはずですが、かなり地方に行く予定の場合は、事前に対応エリアをチェックしておいた方が良いかもしれません。
本題のオススメ旅行eSIMの紹介に入っていきましょう。どれも非常にコスパに優れていて、かつ使い勝手も良いeSIMなので、甲乙つけがたいですが、特徴が微妙に異なります。
Ubigi
UbigiはNTTグループのTransatelというフランスの企業が提供している、海外旅行者向けeSIM通信サービス。日本語にも対応しています。
デザイン性はあまりパッとしませんが、料金的になかなか魅力的で、そしてある程度中堅企業的な安心感があります。なんというか、昨今大量に増えてきている新興のeSIM事業者より通信が安定しており、何より不具合が少ない印象を個人的には持っています。
Ubigiのマレーシアプラン料金
Ubigi公式サイトではマレーシアで検索するとたくさんのeSIMデータプランがヒットしますが、その多くはアジア周遊タイプやシンガポールとのセットプランで、マレーシア単体(国別)のプランは以下の3つのみと意外とシンプルです。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 |
---|---|---|---|
3GB | 15日 | 1,000円 | 333円 |
10GB | 30日 | 1,900円 | 190円 |
25GB | 30日 | 3,400円 | 136円 |
(*金額は執筆時点のものです。また、為替の影響で日本円の価格が変更になることもあります。)
数日から1週間以内の滞在なら3GBプラン、1週間前後から数週間の滞在なら10GBプラン、それ以上あるいはヘビーユーザーなら25GBプラン、といったところでしょうか。
データ容量については余裕があるに越したことはないので、10GBがGB単価的にも狙い目かもしれません。そして、割引コード「ESIMDB10」を使うとさらにお得になります。
Ubigi公式サイトでももちろん全てのプランをチェックできますが、アジア周遊プランなど複数国対応のプランも混じっていて絞り込みがやや弱いので、よければeSIMDBのマレーシア向けUbigi eSIMデータプランのページを活用してみてください↓
*ただし、eSIMDBの表示料金はUSDからの為替換算になり、Ubigiが設定している日本円価格と若干の差異があります。
Ubigiのマレーシアでの通信品質
*2024年10月検証
接続先ネットワーク
まず現地での接続先ですが、Ubigi公式サイトの情報ではマレーシアでのネットワークは「Maxis」と記載がありましたが、現地でiPhone上の表示キャリア名を確認すると「Ubigi」となっていました。
そこでフィールドテストモードを実施してみたところ、以下のようにPLMNが「502 12」となっており、Maxisのネットワークを使用していることが確認できました。
Maxisはカバレッジも十分しっかりしているので、安心です。
クアラルンプールでの通信品質
続いて気になる通信速度等ですが、以下がクアラルンプールの複数の場所で行ったスピードテストの結果です。場所は左から、クアラルンプール国際空港(KLIA)、ブキビンタンエリア、KLセントラル駅です。
数値自体はめちゃくちゃ速いわけではないですが、旅行中には全くもって十分な速度ですし、何よりダウンロード&アップロードともに非常に安定しています。
また、注目に値すべきがPingと呼ばれる遅延の程度を表す数値です。これが40ミリ秒程度と一般的なトラベルeSIMと比較して非常に小さく、遅延が少ないことがわかります。
たぶんマレーシア国内かお隣のシンガポールからインターネットに抜けていそうです。
正直、このPing値は予想外に良く、このおかげで確かにサクサクとインターネットが使えていたように思います。とても快適でした。
インターネット共有機能も問題なく使えました。
Ubigi まとめ
- データプランは3GB〜25GBの3種類で、料金は1,000円〜
- プロモコード「ESIMDB10」で10%オフ
- モバイルデータ通信専用で、現地の電話番号は付属せず
- 日本語に対応しており、モバイルアプリの提供もあり
- マレーシアでは非常に遅延の低い安定した通信を利用でき、品質はとても良好
- テザリング(インターネット共有)の利用可能
Nomad
海外旅行者向けのeSIMサービスの中でも特に操作性とデザイン性に優れているのが Nomad。さらに料金も非常に魅力的で、マレーシア含めアジアでも多くの国で有力候補のひとつと言えます。
NomadのeSIMの購入方法や使い方は以下の別記事で詳しく解説しています。
機械翻訳のようではありますが日本語でも使えますし、購入プロセスが非常に直感的でわかりやすいです。
Nomadのマレーシアプラン料金
Nomadも他のトラベルeSIM同様、マレーシアプラン以外にもアジア向けのプランなどを提供していますが、それらを除けばマレーシア特化のプランは9つ。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 |
---|---|---|---|
1GB | 7日 | $4 | $4 |
3GB | 30日 | $7 | $2.33 |
5GB | 30日 | $9 | $1.8 |
10GB | 30日 | $13 | $1.3 |
15GB | 30日 | $18 | $1.2 |
20GB | 45日 | $22 | $1.1 |
30GB | 30日 | $28 | $0.93 |
50GB | 30日 | $45 | $0.9 |
プランの種類が多いのも評価ポイントですが、コスパもなかなかのもの。特に10GB以上の場合、割引コード「ESIMDB3」を使えばGB単価が$1を切ります。
*ただし一部はセール価格のようで、かつ価格は頻繁に見直されるようなので最新の情報はNomad公式サイトか、eSIMDBのマレーシア向けNomadページで確認してください。
Nomadのマレーシアでの通信品質
*2024年9月検証
接続先ネットワーク
NomadのeSIMはマレーシアではMaxisのネットワークに繋がります。4Gまたはエリアによっては5Gが表示されていました。
マレーシアでの通信品質
左から、ペナン(ジョージタウン周辺)、クアラルンプール市内(ブキビンタンエリア)、そしてクアラルンプール国際空港(KLIA)でのスピードテストの結果です。
通信は香港経由でPingは200〜300ミリ秒程度とやや高め。少しだけ初速が遅いような感じです。
場所あるいは時間によって多少速度が落ちることもあるようですが、総じて旅行中の利用には支障のない程度のスピードと言えるでしょう。
なお、テザリングも使えます。
Nomad まとめ
- データプランは1GB〜50GBの9種類と豊富で、コスパもかなり良し
- プロモコード「ESIMDB3」で3ドル割引あり
- モバイルデータ通信専用で、現地の電話番号はなし
- 日本語対応あり、モバイルアプリの提供もあり
- 遅延はやや大きめだが、速度的には許容範囲内
- テザリング(インターネット共有)の利用可能
Jetpac
Jetpacはシンガポール発のeSIMサービスで、2024年から本格的に台頭してきました。
低価格なプランもさることながら、個人的には通信品質もなかなかよく、不具合が非常に少ない印象があります。
また、自分はまだ使ったことはないですが、Jetpacアプリ上で空港のラウンジアクセスやファストトラックなどモバイルデータ通信以外の機能(アドオン)を提供しているのも他のサービスにはない特徴です。
尚、Jetpacでは最初にインストールしたeSIMを2回目以降も継続的に使えるので、毎回eSIMをインストールする必要はありません。頻繁に海外旅行に行く人にとっては地味に嬉しいポイント。
日本語にも対応していますが、上の画像でもわかるように機械翻訳感ありです。
Jetpacのマレーシアプラン料金
Jetpacのマレーシアパック(プランではなくパックと呼ぶらしい)は全部で8種類。
最近日本円の設定も追加されたので、キリのよい値段設定になっています。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 |
---|---|---|---|
1GB | 4日 | 200円 | 200円 |
3GB | 30日 | 700円 | 233円 |
5GB | 30日 | 1,100円 | 220円 |
10GB | 30日 | 2,700円 | 270円 |
15GB | 30日 | 4,100円 | 273円 |
20GB | 30日 | 4,500円 | 225円 |
30GB | 30日 | 6,100円 | 203円 |
40GB | 30日 | 9,000円 | 225円 |
3GB、5GB、10GBなどはセール価格になっており、データ容量が増えても実はコスパ(GB単価)が悪くなるケースもあるため、惑わされないようにしましょう。
また、1GBプランは「1FOR1」という初回利用者限定コードを利用した一回限りの価格になります。
執筆時点での上記の価格だと、狙いどころはGB単価の低い5GBあたりでしょうか。
もちろんJetpacも他社同様、頻繁に価格が見直されるので最新の情報は以下のJetpac公式サイトか、eSIMDBのマレーシア向けJetpacページで確認してください。
MobiMatter
MobiMatterはこれまでに挙げたeSIMサービス提供者とは若干異なり、他社ブランドのプリペイドeSIMを多数取り揃える販売サイト(代理店?)です。
とにかく種類が半端なく多いのと、色々なところから魅力的なeSIM商品を仕入れているのでコスパも非常に良い傾向があります。
少し前の記事にはなりますが、MobiMatterのサイトからeSIMを購入する方法については以下に画像付きでまとめています。
執筆時点では日本語対応はなく、英語のみ。
MobiMatterで購入できる3HKのeSIM
MobiMatterが取り扱う数あるeSIM商品の中でも特に今回紹介したいのは、香港のThree(通称3HK)が提供する「シンガポール・マレーシア・タイ向けプリペイドeSIM」です。
MobiMatterのマレーシアeSIMページで一番上に表示されている2つがそれに当たります。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 |
---|---|---|---|
15GB | 30日 | $9.99 | $0.67 |
30GB | 30日 | $14.99 | $0.5 |
15GBと30GBの大容量データプラン2つのみですが、もうGB単価が圧倒的で、間違いなくマレーシアeSIMトップクラス。
滞在日数が少なく、かつデータもそこまで要らないという方であれば値段だけで見ればこれらより安い選択肢はもちろんありますが、コスパだけ見るとなかなかこれらに匹敵するものは少ないでしょう。
また、商品名にある通り、マレーシア以外にもシンガポールとタイでも使うことができます。
3HKのプリペイドeSIM商品の中にはパスポートをアップロードしたりと登録が必要なものもありますが、こちらのeSIMについては登録等一切不要。QRコードを使ってeSIMをインストールすればすぐに現地で利用可能です。
まとめ
ここで取り上げたUbigi、Nomad、Jetpac、そしてMobiMatterはすべて自分が過去に何度も利用したことのあるeSIM(サービス)で、その経験と料金 & 使い勝手といった要素を総合的に判断し、紹介しました。
とはいえ、この4つ以外にもトラベルeSIMはまだまだ他にもたくさんあり、料金面ではこれらに匹敵するもの、あるいはよりコスパの良いものがあるかもしれませんし、今後出てくるかもしれません。
ぜひマレーシア旅行でトラベルeSIMの利用を検討されている方は、eSIMDBで掲載している70以上の事業者含め、いろいろな選択肢を比較してみてください。