香港への旅行者向け、オススメのeSIMまとめ【徹底検証 & レビュー】
香港旅行・出張者のための、おすすめトラベルeSIM情報まとめです。
この記事は、香港を訪れる際に利用できる旅行者向けプリペイドeSIMを現地で複数テストし、その結果を比較・検証したレビュー兼体験談です。
2023年4月からはコロナに伴う入国規制が完全に撤廃され、コロナ前と同じように入国ができるようになった香港。現地でのネット環境確保にeSIMを使ってみようかな、と思っている方の参考になれば幸いです。
ただし、ここで紹介するeSIM以外にも香港で利用可能なトラベルeSIMは多数あります。本記事はあくまで参考情報として、実際に選択する際には esimdb.com で色々な選択肢をご検討ください。
尚、現時点では検証済みのeSIMの数はまだ限定的ですが、今後も継続して情報を収集し、記事を更新していく予定です。
*自分がiPhoneユーザーのため、検証はすべてiPhoneでの内容です。
香港の通信キャリア
香港にはChina Mobile Hong Kong(中國移動)、3HK(3香港)、SmarTone、PCCW(HKT & CSL含む)といった通信会社がありますが、国土が広くはないためカバレッジエリアに大きな差はなさそうです。
念の為 Perplexity(ChatGPTのような大規模言語モデル / AIで、ウェブの情報も含めて回答してくれる)に聞いてみたところ、同様の答えが返ってきました。
Statistaのデータはあまり参考にしすぎない方が良さそうですが、nPerfなどのデータ含め総合的にみても、どのネットワークでも電波状況はほぼ問題ないはずです。地方の5Gは分かりませんが、少なくとも4Gエリアについては。
(上記は電波の入るエリアであって、実際の通信速度はまた別の話です。)
Airalo
旅行者向けeSIMデータ通信サービスで知名度ナンバーワンと言っても差し支えないであろう「Airalo」。
日本語にも対応しており、使いやすさもトップクラスと言えます。
10%割引になるプロモコード「ESIMDB10」の利用方法含め、購入ステップは以下の記事にまとめていますので、まだ使ったことがないという方は参考にしてみてください。
AiraloのeSIMはQRコードの読み取り不要でアプリから直接インストールできたりと、初心者にも比較的使いやすいサービスです。
Airaloの香港データプランの料金
近年は価格面での優位性を失っている感が否めませんが、香港においてはまだそこそこ頑張っているかと。
*以下は執筆時点での情報です。最新情報はAiralo公式サイトでチェックをお願いします。
香港向けeSIMには Hkmobile という名前が付けられており、4種類のプランがあります。
- 1GB / 7日間 : $5
- 3GB / 30日間 : $8.5
- 5GB / 30日間 : $12
- 10GB / 30日間 : 19
ちょっとした旅行や出張といった短期滞在では、多くの場合3GBまたは5GBプランがちょうど良いデータ容量になってくるのではないでしょうか。
5GBプランでも上記の10%割引コードを使えば10.8ドル = およそ1,500円弱なので、そこまで高くはないように思います。
データヘビーユーザーや数週間滞在する場合は10GBプランが安心できそうですが、こちらでも2,500円弱なので、GB単価は300円を切ります。
今回自分は数日のみの滞在だったので3GBプランを購入。
尚、Hkmobileの場合、プランの有効期限は現地で最初に通信を行ったタイミングでスタートします。
Airaloの香港での通信品質
香港国際空港に到着後、AiraloのeSIMのデータローミングを有効に設定した上で、モバイルデータ通信に割り当てれば、すぐにインターネットに接続できました。
現地での接続先ネットワークは CSL 4G です。
今回離島などは訪れる時間がありませんでしたが、空港から市内(九龍・香港島)までの道中、地下鉄含め、カバレッジは全く問題なく、圏外になることは一度もありませんでした。
通信速度
以下がAiraloのeSIMで実施したスピードテストの結果です。エリアは左から、香港国際空港、旺角(モンコック)周辺、中環(セントラル)周辺になります。
ダウンロードは数十Mbps〜数百Mbpsと幅がありますが、そこまで悪くはない数字。アップロードは相対的に遅めで5〜30Mbps程度ですが、一般的なインターネット利用はダウンロードメインなのでそこまで問題にはならなさそうです。
このAiraloのeSIMはシンガポールの通信会社Singtelのローミング通信を利用したもののようで、Ping値は70ミリ秒前後。香港とシンガポールは非常に近いので、これくらいの遅延におさまっており、こちらもローミングにしては良い方ではないでしょうか。
実際の体感としても、普通に使えましたね。遅延もそこまで辛くはなく、スピードもそこそこで、特に悪い点や問題点は思い浮かびません。個人的に「海外旅行中これくらいの通信品質であればまあそこそこ満足」と感じるレベルでした。
尚、テザリング(インターネット共有)も利用可能です。
データ残量チェックや追加データ購入もアプリから可能
Airaloの公式アプリ(iOS, Android)からデータ使用量 / 残量の確認、そして必要であればデータ容量のチャージもできます。
(下の画像は英語になっていますが、日本語設定もあります。)
香港で使えるプリペイドeSIMの中には格安ながら、こういったアプリの提供がないものもあるので、選ぶときには少し気にしてみるのも良いかもしれません。
Airalo eSIMまとめ
✅ サイトもアプリも丁寧に作られていて初心者でも使いやすい
✅ 香港プランは4つのみだが、そこそこ良心的。プラス10%割引コード「ESIMDB10」利用可能
✅ 香港ではCSLの4Gに繋がり、通信品質的にも満足できるレベル(個人的には)
Airalo公式サイト 👇
Nomad
見るたびに利用可能国もデータプランの数も増え、加えて料金面でもかなり低価格路線を徹底しているように感じる「Nomad」。
ここ1年〜半年くらいでAndroidアプリもリリースされたり大容量プランが大量に追加されたり、個人的にはいろいろ期待できるeSIMサービスだと思っています。
また、2023年に日本語にも対応し、日本人にとってはより使いやすくなりました。
(この記事で使われている画像は少し前のものなので英語になっていますが、今は日本語設定が可能です。)
Nomad eSIMの購入方法やインストール方法はすべて以下の記事に(画像多めで)まとめていますので、使ったことがないという方は参考にしてみてください。また、3ドル割引コード「ESIMDB3」についても紹介しています。
Nomadの香港プラン詳細
*以下の内容は執筆時点での価格です。最新情報はNomadの公式サイトで確認をお願いします。
Nomadの香港データプランは全部で5つ。
- 1GB / 7日間 : $7
- 3GB / 30日間 : $12
- 5GB / 30日間 : $13
- 10GB / 30日間 : $18
- 20GB / 30日間 : $26
3GBプランと5GBプランの差がたった1ドルというちょっとよくわからない価格設定になっていますが、$3割引となるプロモコード「ESIMDB3」を利用したとしても、お買い得なのはたぶん5GBプラン以上でしょう。1GBプランと3GBプランはやや割高。
例えば10GBプランだと$3割引コード利用で$18 => $15となり、日本円で約2,000円前後なので、GB単価200円程度とコスパ良し。
今回自分は短期滞在かつ複数のeSIMを使うということで、3GBプランにしました。
Nomad eSIMの香港での通信品質
Nomadの場合、香港に到着する前に(直前でもいいので)あらかじめデータプランをアクティベート(有効化)しておきましょう。これをしないと現地でデータ通信ができません。
公式サイト(ウェブ)またはNomadのアプリからeSIMを選んで「Activate Data Now」を押せばそれだけでOKです。
この時点からプランの有効期限がスタートです。
データのアクティベートが完了している状態で、香港についてすることはAiraloと同様、
- データローミングを有効
- モバイルデータ通信に設定
以上です。
NomadのeSIMは香港ではCSL LTEに繋がりました。
4G vs LTE という表記の違いはあれど、Airaloと同じCSLのネットワークということで、終始エリア的にも問題なし。繁華街でのパケ詰まりなどの問題もなしでした。
通信速度
NomadのeSIMがCSLに接続された状態で行ったスピードテストの結果が以下です。場所は左から、香港国際空港、旺角(モンコック)周辺、中環(セントラル)周辺です。
ダウンロードもアップロードも数値としては安定してますが、全体的にはやや遅め。といっても旅行中の一般的なインターネット利用においては問題なく使えるレベルではありますが。
このNomadのeSIM、実はIPアドレスが香港のものになっており、そのためPingは40ミリ秒前後と良い数値になっています。(IPSはPCCW Global。)
総合評価としては、Airaloと比較すると通信速度はやや劣るが、Pingはベター、といったところかと思います。体感としては両者にそこまで大きな差はありませんでした。
テザリング(インターネット共有)も使えます。
アプリでeSIM使用状況確認
Nomadの公式ウェブサイトあるいはモバイルアプリから、リアルタイムのデータ使用量などをチェックすることができ、必要に応じて追加のデータプラン購入も可能です。(値段は元々のプラン料金と同じ。)
こちらも残念ながら現在は日本語未対応ですが、インターフェイスはわかりやすくできています。
Nomadの香港eSIMまとめ
✅ 料金面では特に5GBプラン以上でコスパ良し。プラス割引コード「ESIMDB3」利用で3ドルOFF
✅ 香港ではCSLのネットワーク。速度的にはぼちぼちだがPingの値はGood
✅ 公式サイト、モバイルアプリともにデザインが洗練されており、使いやすい。(ただし日本語には未対応)
MobiMatter (3HK eSIM)
MobiMatter は「3」のブランド名(通称3HKまたは3香港)でサービス展開しているHutchison(ハチソン)のeSIMをはじめ、お得なパッケージeSIMを多数揃えるサイト / サービス。たまに商品が入れ替わることもありますが、基本的には低価格なeSIMを見つけるにはもってこいの要チェックサイトです。
特に今回紹介する3HKのeSIMは、香港の電話番号 + 無料通話付きという特徴があります。
ただ、この3HKのeSIMも含め、利用開始までに登録(eKYC)などが必要なeSIMが多いので、SIMの設定等に慣れている玄人向けかもしれません。
MobiMatterのサイトからのeSIM購入方法とアカウント登録で得られる特典について、以下の記事にまとめていますので、もし購入を検討する方は参考にしてみてください。
MobiMatterで購入できる3HKのプリペイドeSIM
MobiMatterの公式サイトにある香港eSIM専用ページを開くと、以下のように香港で使用できるeSIMを一覧で見ることができます。
その多くが3ブランドのeSIMですが、複数の国で利用できるタイプなど種類が多いので、eSIMDBの香港 > MobiMatterページで確認した方がわかりやすいかもしれません。
この中で香港専用のeSIMは以下の4つになります。
- 12GB / 30日間 : $15.99(無料通話2000分付き)
- 20GB / 30日間 : $23.99(無料通話3000分付き)
- 36GB / 30日間 : $31.99(無料通話5000分付き)
- 120GB / 365日間 : $43.99(無料通話10000分付き)
すべて3HKが提供するもので、+852の電話番号付き。
まず、データ容量と価格から見てわかる通り、コスパはかなり良いです。
1ヶ月以上の長期滞在などでない限り、基本的には12GBプランで十分だと思いますし、自分も今回12GBプランを購入しましたが、$15.99なので日本円で約2,000円ちょっと。さらにMobiMatterでアカウント登録をして購入すると3%だけですが割引も受けれるので、さらに安く購入できます。
年に何度も香港を行く、という方には1年プランがお買い得かも知れませんね。
尚、これらの3HK eSIMの特徴や注意点は以下の通り。
- 3 Hong Kongの公式サイトからeKYCが必要(*後述します)
- 購入から6ヶ月以内に利用開始が必要
- 有効期限はQRコードをスキャンし、eSIMを端末にインストールした時点でスタート
- テザリング(インターネット共有)利用可能
3HK eSIMのオンライン本人確認手続き
3HKのeSIMは電話番号の付属する現地eSIMということで、eKYC = オンライン本人確認が必要になります。実名登録、という法律で定められた義務らしいです。
やり方はMobiMatterから送られてくるメールにAuto-Registration(自動登録)方法として記載されていますが、簡単にステップを解説すると、
- 香港到着後にeSIMをモバイルデータ通信に設定し、指定された3HK公式サイトの登録URL(https://www.three.com.hk/prepaid/account/en/rnr-reg)にアクセス
- eSIMの電話番号またはICCID(= 識別番号)が自動で読み取られる(されない場合は端末の設定から番号を自分で確認してコピペ)
- パスポートをスキャンし、情報を(自動)入力
- 登録完了
という流れです。
ただ、自分の場合はそもそも1番のURLにアクセスができませんでした(汗
なので仕方なくWiFiを使って登録URLにアクセスし、自分でICCIDをコピペしてやりました。
(iPhoneの場合は設定 > 一般 > 情報からICCIDを確認することができます。)
eSIMを使って登録URLにアクセスができない場合の対処法
WiFi等を使ってインターネットに繋がる端末から登録URLにアクセスすると、Mobile number か ICCID でログインどちらか選択する画面が表示されます。Mobile numberの場合は最初の+852を省いた8桁、ICCIDの場合は全桁をコピペします。自分はICCIDを選択しました。そしてSMSでOTP(ワンタイムパスワード)を受け取り、ログインします。
ログインが完了すると、次は Individual user か Organization user を選択する画面になるので、ここで Individual user を選択。あとはパスポートをスキャンして、読み取られた情報を確認して、Confirm を押すと登録(eKYC)完了です。
処理は自動らしく、完了後すぐにSMSでその旨のメッセージが届き、無事eSIMを利用できるようになりました。
まあ少し面倒な手続きではあるものの、数分で終わる手続きですし、完了してすぐに使えるようになるので、空港の無料WiFiなどでもできると思います。
尚、この登録を香港に行く前に事前にできればいいんですが、OTPをSMSで受け取る必要があるので香港現地でないとできないはずです。
3HKのeSIMの通信品質
香港現地ではほとんどLTE、たまーに5Gの表示になっていたように思います。
空港、九龍半島、香港島どこも電波状況は問題なしでした。
通信速度
左から九龍湾周辺、旺角(モンコック)周辺、中環(セントラル)周辺で行ったスピードテスト結果です。
さすが3HKの現地eSIMということで、Ping値は20ミリ秒とNomadを上回るレベル。速度的にもダウンロードは良好。
これくらいあれば旅行中のインターネット利用としては十分使いものになるのではないでしょうか。
尚、データ残量はMobiMatterの公式サイト、あるいはモバイルアプリからログインして確認できます。
MobiMatter(3HK eSIM)のまとめ
✅ 大容量プランのみながら、コスパはかなりGood
✅ 利用開始に必要な利用者登録が若干面倒だが、オンラインで可能
✅ Ping、通信速度ともに良好
その他のトラベルeSIM
実際に香港で試してはいないものの、選択肢になり得るプリペイド型eSIMを取り上げます。
ソラコムモバイル
日本発の通信/IoTスタートアップであるソラコム社が提供する旅行者向けeSIM通信サービスです。
(現時点ではiPhone / iPadのみ利用可能。)
国内企業が提供する安心感と、日本語で使える & サポートを受けることできるメリット、そしてなにより購入からeSIMのインストール、利用開始までの簡単さが特徴。トラベルeSIM初利用の方や英語が苦手な方には特にオススメできます。
関連記事 👉 ソラコムモバイルの eSIM の購入とインストール方法
料金もそこまで割高といったことはなく、たまにキャンペーン価格も出ているのでぜひチェックしてみてください。
eSIM2Fly
こちらはタイの大手通信会社AISが提供するローミングSIM「SIM2Fly」のeSIM版です。esim2fly.com という以下のサイトから簡単に購入できます。
プランは一つのみ、6GBで通常は$16ですが、プロモコード「ESIMDB」利用で1ドル割引になります。
このeSIMの特徴はなんといってもアジア圏を中心とした34の国と地域で利用できること。もちろん日本も入っているので、渡航前に国内で通信確認ができたり、データが余ったら帰国後に国内で消費できます。
また、中国本土やマカオでも使えるので、香港以外に渡航される方にもオススメ。
eSIM、便利です
香港旅行者向けの物理SIMカードもAmazonなどで検索すると、データ容量によりけりですがだいたい1,000円から2,000円くらいの価格帯ではないでしょうか。今回、eSIMでも同様のデータ容量 & 価格で複数の選択肢があるのはこの記事でご理解いただけたかと思います。
もちろん厳密にコスパを考えると物理SIMにまだ軍配があるのかも知れませんが、SIMの抜き差しの手間や紛失のリスクなどを考えると、eSIMも十分選択肢になると個人的には思います。
そして香港に限らず、海外旅行先でのデータ通信にeSIMを検討するときは、ぜひ esimdb.com でさまざまな選択肢を比較してみてください 👇