台湾で使えるオススメの旅行eSIMを複数紹介します【コスパ重視】
台湾で実際に複数のプリペイドeSIMを使ってみた体験談とレビューです。
日本から地理的にも近く、日本人にとって人気の旅行先の一つである台湾。ようやくコロナによる規制が終わり、以前のように入国ができるようになりました。
この記事では、自分が台北を訪れた際に利用したNomadとMobiMatter(中身は3HKのeSIM)という2つの旅行eSIMを中心に、オススメのeSIMをまとめました。
旅行や出張などで台湾に渡航の予定があって、現地でのインターネット利用にeSIMを検討している方の参考になれば幸いです。
尚、台湾で利用できる旅行者向けeSIMはここで紹介するもの以外にも多数あります(執筆時点でも40ほど)。いろいろ比較検討したいという方はesimdb.comで網羅的にチェックできますのでぜひ。この記事ではコスパ重視で激選したものを紹介しているつもりですが、もしかしたら新しく出た魅力的なeSIMが見つかるかもしれません。
*現時点ではまだまだ検証したeSIMは少ないですが、今後も機会があれば色々なeSIMを試して追記する予定です。
*自分はiPhoneユーザーなので、記事内の情報もiPhoneでの内容になります。
Nomad
有名どころの旅行者向けeSIMサービスの中でもコスパと使い勝手に長けていて、自分は過去に何度もお世話になっているNomad。
若干機械翻訳感がありますが、最近日本語にも対応し、日本人にとってもより使いやすくなりました。
値段だけで見るとNomadよりも多少安いeSIMはいくつかありますが、そこまで価格差は大きくないので、買いやすい & 使いやすいNomadを選びました。
NomadのeSIM購入方法は以下の記事に詳細をまとめています。
Nomadの台湾データプラン
*以下は執筆時点での情報です。最新情報はNomad公式サイトでチェックをお願いします。
Nomadの台湾向けデータプランは現時点で9つ。
それぞれデータ容量や有効日数、料金、GB単価は以下の通りです。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 | |
---|---|---|---|---|
Local Taiwan | 1GB | 7日 | $4 | $4 |
Local Taiwan | 3GB | 30日 | $5 | $1.67 |
Local Taiwan | 5GB | 30日 | $7 | $1.4 |
Local Taiwan | 10GB | 30日 | $11 | $1.1 |
Local Taiwan | 15GB | 30日 | $13 | $0.87 |
Local Taiwan | 20GB | 30日 | $17 | $0.85 |
Local Taiwan | 30GB | 30日 | $20 | $0.67 |
Local Taiwan | 40GB | 30日 | $26 | $0.65 |
Local Taiwan | 50GB | 30日 | $32 | $0.64 |
(表示が少しずれていたらすみません。)
1GBから50GBまでラインナップとしては非常に豊富で、値段もかなり安め。
さらに、
*15GBプランなど一部はセール中の価格のようですので、変更の可能性は十分あり。
1GBプラン以外はすべて30日間の有効期限で使い勝手良し。
1週間以内の旅行or出張であれば5GB〜10GBあたりがデータ残量をあまり気にすることなく使えるので個人的にはおすすめラインです。
尚、自分は今回数日だけの短期滞在だったのと、他にも使うeSIMがあったので少なめの3GBプランを購入しました。
*NomadのeSIMはすべてデータ通信専用のため、電話/SMS機能は付属しません。
Nomad eSIMの台北での品質
*検証時期: 2023年5月
Nomadの場合、利用開始するのにデータのアクティベートが必要なものもありますが、今回購入した台湾のプランはそれは不要でした。アクティベートが必要なeSIMの場合は渡航前日にでもアプリからワンタップするだけです。
現地到着後は、
- データローミングを有効
- 回線をモバイルデータ通信に設定
の2つをすれば利用を開始できます。通常であれば、上記設定後10秒前後でインターネットが利用できるようになるはずです。(自分の場合はそうでした。)
台湾での接続先は中華電信(Chunghwa Telecom)で、5Gの表示になっていました。
中華電信は台湾においてシェアトップの最大手通信事業者で、利用可能エリア(カバレッジ)も良いです。
台北滞在中、電波が2本になることはありましたが、圏外は一度もありませんでした。
通信速度
結論から述べると、高速データ通信とまではいきませんが、普通に使えました。
以下が実際のスピードテストの結果です。左から、台湾桃園国際空港、台北駅、台北101周辺です。
総じてダウンロードよりアップロードの方が速度は(多少ですが)よかったです。とは言っても数十Mbpsなので、一般的に見るとやや遅い部類、旅行中であればまあ問題ないかな、といったところ。
このNomadのeSIMは香港のcslがプロバイダーと表示されていますが、IPアドレスはシンガポールになっていました。で、Ping(遅延の程度を示す)が80ミリ秒前後と、個人的には許容範囲内。
台北滞在中、一度だけパケ詰まりかと思うレベルでデータがまともに使えなくなったことがありましたが、そのほかは問題なしでした。
尚、インターネット共有(テザリング)も使えます。
データ残量のチェックなど
Nomadのアプリ(iOS、Android)、または公式ウェブサイトからログインすることで、データ利用量の確認や、必要であればデータ容量の追加購入が可能です。
eSIMによってはこういったアプリが提供されていないものや、データの追加(チャージ)ができないものもありますが、Nomadはそこらへんしっかりしています。
Nomadの台湾eSIMまとめ
✅ プランはかなり豊富で、コスパも非常に良い。3ドル割引になるプロモコード「ESIMDB3」が利用可能。
✅ 現地での通信品質は旅行中のインターネット利用としては十分使えるレベル。テザリングもOK。
✅ アプリからデータ残量を確認でき、必要な場合はデータの追加購入もできる。
Nomad 公式サイトはこちら 👇
MobiMatter(3HK eSIM)
MobiMatterは大容量ながら非常にコスパの良いプリペイドeSIMを多数揃えるサイトで、今回紹介するeSIMは香港の通信会社「3香港(3HK)」が提供する、台湾向けのeSIMです。
MobiMatterのサイトはお世辞にもめちゃくちゃ使いやすいとは言えませんが、難解というほどでもありません。(個人的意見。)
こちらも購入の仕方を画像付きで以下の記事にまとめていますので、初めて購入されるという方は参考にしてみてください。(英語のみですが、購入自体は簡単にできます。)
3HKの台湾向けeSIM概要
*以下は執筆時点での内容です。料金などが変わる可能性もあるので、MobiMatter公式サイトの台湾eSIMページから最新情報の確認をお願いします。
台湾eSIMのページには台湾で利用できるeSIMが一覧でずらりと並んでいますが、その中でも圧倒的にコスパが良いのが3HK提供のもの。
種類は「Taiwan 15 GB」と「Taiwan 30 GB」の2つ。
それぞれ詳細は以下の通りです。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 | |
---|---|---|---|---|
Taiwan 15GB | 15GB | 30日 | $9.99 | $0.67 |
Taiwan 30GB | 30GB | 30日 | $13.99 | $0.47 |
両方コスパは台湾向け旅行eSIMの中でトップクラス。30GBプランに至ってはたぶんGB単価でNo.1かもしれません。
1, 2週間以内の一般的な旅行であればたぶん15GBで十分だと思いますが、自分は今回インターネット共有含め結構なデータを使う予定だったこと、そして値段も4ドルしか変わらなかったので、30GBプランを購入。
インターネット共有も使えてデータ残量を気にしなくていいのは気楽です。そして万が一30GB使い切っても128kbpsの低速で利用は可能です。
また、MobiMatterのサイトではアカウントを作成すると3%の割引を受けることができるので、その場合多少ですが上記の値段よりさらに下がります。
注意点としては、データ通信のみ(Voice/SMSなし)、そしてeSIMを端末に追加した時点から有効期限がスタートになります。
*MobiMatterで購入できる3HKのeSIMの中には利用開始に利用者登録が必要なものも一部ありますが、こちらの台湾向けは登録など一切不要です。
台北での通信品質
*検証時期: 2023年5月
3HKのeSIMもNomad同様、データローミングを有効にし、モバイルデータ通信にeSIMを割り当てるだけで利用開始できます。
最初接続されるまで少しだけ時間がかかるかもしれませんが、1分以内には繋がるはずです。
MobiMatterのサイトでは、FarEastOne(遠傳電信)に繋がると記載があったのですが、実際は中華電信(Chunghwa Telecom)に自動で繋がりました。表示はLTE。
先に述べたように中華電信は台湾でシェアトップなので、こちらも滞在中まったく問題なく使えました。圏外は一度もなし。
通信速度
終始、とても快適に使えました。
スピードテストの結果も以下の通り。左から、台湾桃園国際空港、台北駅、台北101周辺です。
アップロードはまあそこそこですが、ダウンロードはNomadと比較すると一桁違うくらいこちらの方が上です。
具体的な体感例を解説すると、自分はTwitterのメディア(画像や動画)の読み込みを一つの指標にしているのですが、NomadのeSIMの場合は動画のスタートが若干ワンテンポ遅れるのに対し、こちらの3HKのeSIMはそれがなくサクサクでした。
香港を経由するローミング通信ということで、Ping(レイテンシー)は50ミリ秒前後で、こちらもNomadよりも良い値です。
データ残量の確認
データ使用量が300MBを超えたところで、以下のようなSMSが3HKから届きました。なのでたぶん段階的にしきい値を超える度にSMSで教えてくれるはずです。(今回は全部で6GB程度しか使わなかったので、一度しか届きませんでした。)
また、MobiMatterの公式サイト、あるいはアプリからもチェックすることができます。(両方あまり使い勝手は良くないですが。)
MobiMatter(3HK eSIM)のまとめ
✅ 15GBと30GBの2種類だけだが大容量データプランでコスパ最強。テザリングもOK。
✅ 中華電信のLTEに繋がり、スピードも良好。遅延も許容範囲内。
たまに商品が入れ替わったり、料金が変更されることがあるので、以下公式サイトで必ずチェックしてください。
その他の有望eSIM
実際に現地で試してはいませんが、オススメできそうなeSIMをいくつか追加で紹介します。
ソラコムモバイル
IoTプラットフォームを開発・提供する株式会社ソラコムが、そのデータ通信の知見を活かして旅行者向けにサービス展開しているのが「ソラコムモバイル」です。
eSIMに特化したプリペイド型のデータ通信サービスで、台湾はもちろん、アメリカやヨーロッパ、日本でも利用できます。
以下の記事に購入からインストールまでのステップを紹介していますが、すべてアプリ一つで完結でき、利用開始までの手軽さはトップクラス。というかこれ以上簡単に使えるサービスはまだ見たことがありません。
そんな利用までのハードルが低いことに加え、日本企業が提供していて日本語で使える安心感もあります。
ソラコムモバイルの台湾プランの料金
執筆時点での料金は以下の通り。
- 1GB / 30日間 : $3.19
- 3GB / 30日間 : $8.99
- 5GB / 30日間 : $14.99
- 10GB / 30日間 : $28.99
やはり他の安価な選択肢と比較すると割高感があるのは事実ですが、例えばそんなにデータを使わない人だと1GBプランや3GBプランをちょっと試してみる、というのはアリかもしれません。
ソラコムモバイル公式サイト 👇
GIGAGO
GIGAGO は2023年にプラン数と料金の両方で大幅なアップデートがあり、一気に魅力的なeSIMサービスになりました。
全体的に良心的ですが、特に台湾、ベトナムを中心にアジアは強いイメージです。
公式サイトからのeSIM購入方法と割引コード「ESIMDB」について、詳細を以下の記事にまとめています。
GIGAGOの台湾プランの料金
GIGAGOは基本的に提供プランがかなり多く、台湾も例外ではありません。
1GB/日、2GB/日といったデイリープランもありますし、3GB〜20GBの決まったデータ容量のプランもあり、全体で20種類以上にのぼります。
ここではその中でも特にコスパの良いプランをいくつか紹介します。
- 3GB / 5日間 : $4
- 5GB / 5日間 : $6
- 10GB / 5日間 : $9
- 20GB / 5日間 : $15.9
5日間プラン以外にも7日間、15日間、30日間プランがありますが、どれもかなり料金的にはお買い得。
特に1週間以内の台湾旅行であれば、GIGAGOは有力候補のひとつになるのではないでしょうか。
GIGAGOのeSIM購入方法は以下の記事に詳しくまとめています。
eSIM4Travel
eSIM4Travel は比較的新しい旅行eSIMサービスですが、全体的に非常にコスパがよく、かつ購入も簡単なところが特徴です。
機械翻訳的ではありますが、公式サイトは日本語にも対応しています。
eSIM4Travelの台湾プラン料金
台湾プランは以下の4つ。ただし料金はよく変更されるため、最新情報はeSIM4Travel公式サイトの台湾ページ、あるいはeSIMDB > 台湾 > eSIM4Travelのページから確認をお願いします。
データ容量 | 有効期限 | 価格 | GB単価 | |
---|---|---|---|---|
1GBプラン | 1GB | 7日 | $3.06 | $3.06 |
3GBプラン | 3GB | 30日 | $6.38 | $2.13 |
5GBプラン | 5GB | 30日 | $9.86 | $1.97 |
10GBプラン | 10GB | 30日 | $18.13 | $1.81 |
さらに、ここから
eSIM4Travelは台湾以外にも日本含むアジア向けプランなど種類も豊富なので、台湾以外の旅行でも要チェックeSIMサービスの一つと言えるでしょう。
eSIM4Travelの公式サイトはこちら👇
物理SIMカードとの比較
自分はどうしても必要な場合を除いて基本的に物理SIMカードは使わない派ですが、今回eSIMとの比較のため、桃園空港の中華電信の店舗で販売しているSIMカードの値段を紹介します。(2023年5月時点。)
- 3日: NT$300(無料通話料NT$100)
- 5日: NT$300(無料通話料NT$50)
- 7日: NT$500(無料通話料NT$150)
- 10日: NT$500(無料通話料NT$100)
- 15日: NT$700(無料通話料NT$100)
- 30日: NT$1,000(無料通話料NT$430)
データ通信は「Unlimited」になっているので無制限のようです。(完全無制限かは不明。)
SIMカードはアマゾンで購入される方も多いと思いますが、だいたい5日間で1,000円前後が相場といったところでしょうか。なので現地で購入するより安いかもですが、商品によっては高速データ通信は一日2GBまで、など上限が設定されている場合も多いです。
やはり厳密に値段だけをみるとまだ物理SIMカードは総じてeSIMより安いかもしれません。が、eSIMのメリットはやはりその手軽さ(というか手間の少なさ)と、SIMカードを失くす心配がないこと。そこを考慮するとeSIMも十分選択肢としてアリ?ではないでしょうか。